【教員】

【学校はブラック】給特法とは何?中学生も分かるように元教師が解説

【学校はブラック】給特法とは何?中学生も分かるように元教師が解説「学校の先生が騒いでいる給特法について、わかりやすく教えてほしいな」

このブログ記事は、そんな方々に向けて書いています。

 

こんにちは。元教師のもちお(@softenisuke)です。
世の中について、なるべく分かりやすく解説してみなさんの役に立てるよう、ブログなどをがんばっております!

学校の近くに住んでいる人なら、

学校の職員室の明かりが、夜遅い時間まで点いている光景

を一度でも目にしたことがあるのではないでしょうか?

夜の画像あれ、実はタダ働きなんです。

 

というのも、そういう法律(「給特法」)があるからです。

この給特法が、実際に働いている学校の先生からは大不評なわけですが、

  • 給特法は、どんな法律なのでしょうか?
  • 給特法は、本当におかしな法律なのでしょうか?

そこで今回の記事では、

給特法

について解説します。

もちお
もちお
中学生でも分かるように、なるべく簡単に書きます。

給特法とは?

本の画像正式には、「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法」と呼びます。

簡単に言うと、給特法はこんな法律です。

給特法とは?【簡単に】

教員の職務と働き方は特殊なので、

  • 時間外勤務手当は支給しない
  • その代わりに、給与月額の4%を「教職調整額」として支給する

 

これは、「普通」ではありません。
労働基準法では、時間外の労働に対して、「割増賃金」の支給が義務付けられているからです。

もちお
もちお
労働基準法について説明します!

労働時間は、

  • 休憩時間をのぞき、1日8時間以内
  • 休憩時間をのぞき、1週40時間以内

と定められています。

労働基準法

第三十二条 

使用者は、労働者に、休憩時間を除き一週間について四十時間を超えて、労働させてはならない

2 使用者は、一週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き一日について八時間を超えて、労働させてはならない

もちお
もちお
教員(地方公務員)は、この労働基準法が適用されます。

そして、労働基準法には、このようなルールがあります。

「1日8時間・1週40時間」を超えた労働が「時間外の労働」となり、「割増賃金」の支給対象になります

  • 「時間外の労働」に対しては、通常の1.25~1.50倍の賃金を支給する。
  • ただし、「時間外の労働」が1ヶ月で60時間を超えた場合は、超えた分に対して、通常の1.50倍以上の賃金を支給する。

労働基準法

第三十七条

使用者が、第三十三条又は前条第一項の規定により労働時間を延長し、又は休日に労働させた場合においては、その時間又はその日の労働については、通常の労働時間又は労働日の賃金の計算額の二割五分以上五割以下の範囲内でそれぞれ政令で定める率以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。ただし、当該延長して労働させた時間が一箇月について六十時間を超えた場合においては、その超えた時間の労働については、通常の労働時間の賃金の計算額の五割以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。

「普通」の会社なら、この通りに残業代が支払われているはずです。

 

ですが、教員の場合は、

  • 時間外勤務手当は支給しない
  • その代わりに、給与月額の4%を「教職調整額」として支給する

と給特法で定められているので、割増賃金という考え方が存在しません

もちお
もちお
なので、「普通」ではないのです。

なぜ給特法が作られた?【給特法の理由】

授業の画像では、なぜ「普通」ではない給特法が作られたのでしょうか?

一言でいうと、

教員の職務と働き方は特殊だから

です。

給特法

第一条

この法律は、公立の義務教育諸学校等の教育職員の職務と勤務態様の特殊性に基づき、その給与その他の勤務条件について特例を定めるものとする。

教員の職務と働き方は特殊なのか?

教室の画像
特殊なの?
もちお
もちお
はい。

簡単に言うと、

教員の仕事って、いくらでもこだわることができるよね

っていうことです。

 

例えば、授業準備。
授業ってどこまでも工夫ができるので、準備に「はっきりとした終わりがない」のは事実です。

 

また、生徒との面談もそうです。
どこまで丁寧に対話をするかは、教員にゆだねられていますので、「はっきりとした終わりがない」です。

 

さらに、働き方も特殊です。

例えば、夏休み。
夏休みにもやるべきことがあるとはいえ、1日中、生徒と一緒にいるわけではありません。
なので、夏休みなどの学校休業期間は、学期中よりも負担が軽いのは事実です。

 

このように、教員の職務と働き方は特殊です。

 

給特法が廃止されたらどうなるのか?

あくびをしている猫の画像
給特法がなかったらどうなるの?

給特法がなくなって、時間外勤務手当がしっかりと支給されるようになった場合、こういうことが考えられます。

  • とりあえず学校に残ってダラダラと授業準備をして、残業代を多くもらう
  • 仕事の効率が悪い教員が、残業代を多くもらう

このようなことになってしまったら、学校の教員の給料は税金から出される以上、財政的にかなり厳しくなります。

ちなみに…

教員は、今のところ「クビになることがない」公務員です。
元教師だった僕も含めてですが(笑)、学校の先生のなかには、能力がそんなに高くない人が結構いる
…っていうのは事実だと思います。

正直言って、「コスト意識」が低い人がそれなりにいるのが教育現場です。

教員の仕事に「はっきりとした終わりがない」以上、

給特法をなくして、残業代を支払うようにした場合、人件費がものすごいことになってしまうはずです。

 

給特法が作られた理由

男性の画像そのため、

●時間の残業をしたから、△円の残業代を支給します

という制度は、学校現場には合っていないと言えます。

そこで、

  • 時間外勤務手当は支給しない
  • その代わりに、給与月額の4%を「教職調整額」として支給する

という給特法が作られました。

給特法

第三条

教育職員(校長、副校長及び教頭を除く。以下この条において同じ。)には、その者の給料月額の百分の四に相当する額を基準として、条例で定めるところにより、教職調整額を支給しなければならない。

2 教育職員については、時間外勤務手当及び休日勤務手当は、支給しない

 

これらのことは、文部科学省のホームページに書かれています。

教員の職務は自発性・創造性に期待する面が大きく、夏休みのように長期の学校休業期間があること等を考慮すると、その勤務の全てにわたって、一般の公務員と同様に、勤務時間の長短によって機械的に評価することは必ずしも適当ではなく、とりわけ時間外勤務手当制度は教員にはなじまない。

※ 自発性・創造性が求められる教員の職務の例、

  • 授業準備のための資料作成は、どこまでを対象とするか、どこまで深く掘り下げるかなど、教員の自発性・創造性に負うところが大きい。
  • いじめのトラブルを回避するために個別に面談を行う場合など、誰を対象として、どこまで丁寧に面接を行うかは教員の判断に委ねられている。
  • 部活動において各種の大会やコンクールなどでよい成績を収めるために、どのように指導し、どの程度まで指導を行うかは教員の熱意に基づき自発的に判断されている。

引用:資料2‐1 教職調整額の見直しについて(案)

教職調整額はなぜ給料の4%?

お金の画像では、

「時間外勤務手当は支給しない」代わりに、給与月額の4%を「教職調整額」として支給する

とありますが、なぜ4%なのでしょうか?

 

この数字は、昭和41年の勤務状況調査の結果にもとづいています。

昭和41年の調査では、「時間外の労働」が、給料の4%分と同じくらいだという結果が出ました。

<超過勤務時間>

1週間平均

・小学校 1時間20分

・中学校 2時間30分

平均 1時間48分

1週間平均の超過勤務時間が年間44週にわたって行われた場合の超過勤務手当に要する金額が、超過勤務手当算定の基礎となる給与に対し、約4パーセントに相当

※年間44週(年間52週から、夏休み4週、年末年始2週、学年末始2週の計8週を除外)

引用:教職調整額の経緯等について

もちお
もちお
「時間外の労働」の1週間の平均が「1時間48分」って、現代からすると信じられないです。

現代は、もっと残業をしています。

ですが、いまだに昭和41年の調査にもとづいた額が、「教職調整額」として支給されているということです。

給特法とは?のまとめ

以上、

給特法

について説明しました。

 

教員の職務や働き方は確かに特殊ですので、給特法を作る意義は確かにあるはずです。

とはいえ、内容面での問題があるのも事実です。

もちお
もちお
このような制度が作られてしまう背景には、実は、「一般企業と学校現場の根本的なちがい」の存在があります。

(一般企業と学校現場の根本的なちがいについては、また別記事で書きます。)

未来の教育を明るいものにするためにも、ぜひ「給特法をどうすればいいのか?」について考えてみましょう。

以上、もちお(@softenisuke)でした。

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