教員って残業時間がハンパなくて、長時間労働になりがちですよね。
そこで本記事では、元教員の僕が長時間労働の対策について説明をします。
※公立教員(公務員)の話をします。
★お知らせ

「過去の僕のようになってほしくない」という思いを込めて、元教員の僕の具体的なノウハウをまとめた電子書籍を出版しました。
いろんなキンドル本が読み放題になるKindle Unlimited会員の方なら、無料でお読みいただけます!
タップできる目次
【教員の長時間労働対策】大がかりなもの
まず、学校単位・自治体単位の大がかりな対策からです。
時程の見直し

時程を工夫する余地はありそうだな、と。
例えば、授業時間の間の休み時間を短くしたりするなどです。
他にも、掃除を毎日ではなく週2回にするといったように、諦めるところは諦めないといけません。
が、そうすることで、放課後の活動時間や職員の会議の時間を確保した状態で、生徒の下校を早めることができます。
担任制度の廃止

担任制度を廃止しちゃえばいいんじゃないかなって思っています。
学年の生徒を、クラスごとに担任が面倒を見るのではなく学年職員全員で見る、という意味。
なんでかというと、担任制度が長時間の残業を生み出す理由になっていると思うから。
例えば、生徒への家庭連絡とか。
あと、クラスで何かトラブルが起きた時に、「担任の先生がなんとかする」っていう意識が学年職員のどこかにあると、連携プレーが不十分になったりすることも(で、結果的に担任の時間外労働が拡大したり)。
ですが、学年の生徒を「担任が見る」のではなく「学年職員全員で見る」というシステムにしちゃえば、そういう問題は解消するはず。
くわしくは書籍にいろいろ書いてあるので、よかったら読んでみてください。
保護者向け文書をPDFに

保護者向けの文書はPDFファイル化して、学校のホームページにアップするのもありだと思います。
子供がグチャグチャの手紙を持って帰ってきた…っていう経験があるはずなんですよね。
というわけで、保護者向け文書をなるべく電子化します。
こうすれば、プリントを印刷する必要も配布する必要もなくなります。
保護者も、「子供が手紙を出さないから学校からの連絡がわからない」ということがなくなります。
ネット環境がない家庭や紙でほしい家庭もあると思うので、紙での配布を望む家庭は年度始めに申告してもらうようにすれば問題ないはず。
行事の見直し

行事を縮小したり、バッサリ切っちゃったりするのもありだと思います。
体育祭や合唱コンクール、修学旅行などの学校行事は、質を高めようと思ったらどこまでもやれます。
多忙を解消しようと思ったら、ある程度割り切って改革するしかないかな、と。
メール・留守電の導入

メールでの連絡と留守番電話の導入はよ!って感じです。
クラス全員に急遽連絡をしなきゃいけない場合、メールで連絡すればいいと思うんですよね。
あと学校にいると、朝6時に電話がかかってくることも、21時頃に電話がかかってくることもあります。
例えば18:00以降は留守電にするなどの対応も、公立学校は検討すべきですよね(私立ではそのように対応していることも多いそうです)。
緊急時の連絡用の窓口をなんらかの形で用意しないといけないとは思いますが。
校内研究をやめちゃう

思い切って校内研究を廃止!ってできないんですかね。
年に1回程度、指導案を書いて公開授業するあれです。
教育委員会が訪問しにくることもありますね。
できないですよね。
でもあのイベント、心から望んでいる教員ってどれくらいいるんですかね。
授業は教員の本業だけど、忙しすぎてそれどころじゃない。矛盾しているのはわかってるんだけど、それどころじゃないんだよおおお!
っていう教員の人、結構多い気がするんです。
費用対効果がものすごく低い。

指導案を教員みんなでホッチキスでパチパチして作って、できあがったものはたいして読まず、校内研究が終わったらみんなすぐにシュレッダーかけてるんですよ(それか、ファイリングして年度末まで封印)。
校内研究は授業力向上や生徒の力の育成のために、すごく意義があるとは思います。
が、現状、教員は多忙すぎて校内研究に割く時間とエネルギーがない。
でも、校内研究会は大々的に行われるから、体裁は整えなきゃいけない。
その結果、すごく費用対効果の悪いイベントになっていると思います。
部活動の外部委託

あと、部活動の外部委託。
教員の長時間労働について議論する時に必ず話題に上がるやつです。
【教員の長時間労働対策】個人でできるもの
次に、個人でできる対策についてです。
生徒指導の報告を効率化

生徒指導の報告を効率化します。
口頭で報告している人が多かったんですけど、それだと時間がかかるんですよね。
あと、自分のノートに殴り書きをして記録したりしたこともあるんですけど、後で読み返す時に見づらいですし、他の人が読解不可能な場合もあるんですよね。
だったら、生徒指導の原因・内容・指導内容・指導結果などをワードファイルで文書化しておけばいいんじゃないかな、と。
もしその文書だけではわからない部分があったり、細かいニュアンスを知りたい時があったら、口頭でやりとりすればいいと思うんです。
(「読んでわからないことや、くわしく聞きたいところは遠慮なく聞いてください」って伝えておく)
こうやってワードファイルに全部入力して報告するようにすると、良いことがあります。
①後日、まとめやすい
(個別の案件について時系列でまとめる必要が生じた時も、コピペでさくっと作成できる)
②報告漏れがなくなる
(すべて生徒指導主事や管理職が目を通すことになるので、報告漏れがなくなります)
文書作成を効率化

文書作成を効率化します。
教員って、やたらと書類(報告書)を作成しなければいけなかったりするじゃないですか。
教育委員会宛の文書とか。
これを効率化したい時は
- 昨年度のものをコピペする
- フォーマットを用意する
っていう方法が使えます。
内容的に特に問題がなければ昨年度のものをコピペして、一部修正・変更するだけでOKなことが多いですw
研修の報告書とかは、フォーマットをあらかじめ用意しておくと楽です。
(研修内容の要約→個人・学校の現場の課題→どう現場の改善につなげるか、みたいに)
掲示物作成をやめる

思い切って掲示物作成をやめます。
教室の掲示物って、いくらでもこだわれるんですよね。
でも、教室の掲示物って貼った直後は注目されるけど、すぐにみんな見なくなりますよね。
そして教育効果が大きいのかも謎です。
限られた時間の中でやるべきもっと大事な仕事があるはずなんです。
僕も、初任の頃は凝った掲示物を作ろうとしていましたが、すぐに断念しました。
2年目からは割り切って「掲示物に力を入れない」と決めたら、掲示物に関する仕事量が一気に減りました。
提出物を番号順に集める

「提出物を手に持った状態で生徒が出席番号順で並ぶ→出席番号順に、名簿にチェックしながら回収する」っていう集め方が楽でした。
僕は昔、朝の会で手紙を集めて、生徒下校後、出席番号に並べ替えて名簿にチェックしていたんですけど、むちゃくちゃ時間がかかるんですよね。
なので、最初から出席番号順で集めることにしました。
生徒を並ばせて、集めつつ名簿にチェックすれば、時間短縮になります。
時短グッズを使う

時短グッズを使うのもありです。
時短グッズについては下記の記事でまとめたので、よければどうぞ。
教員の転職について

とりあえず登録しておくべき転職サイト

サポートが必要なら転職エージェントがおすすめ

教員の節約・貯金の手助けになるもの
おすすめ8選!公務員・教員向けのクレジットカードを元教員が解説

節約・貯金術!元公務員(教員)の僕が実際にやった節約・貯金方法

教員の業務改善につながるグッズ
教員におすすめの便利グッズ・必需品【元教師が経験談をまじえて紹介】

職員室の机を整理!仕事がはかどるデスク周りグッズを元教員が紹介

教室にあると便利なもの【元教員が経験談をまじえて便利グッズを紹介】

教員におすすめの本
教員が読むべき本14選!元教員の僕がおすすめ本を本気で紹介

授業準備を効率よくやる方法
授業準備が間に合わない先生へ。授業準備の方法を元教員が解説【時短】

本を出版しました

「過去の僕のようになってほしくない」という思いを込めて、元教員の僕の具体的なノウハウをまとめた電子書籍を出版しました。
<目次>
- はじめに
- 第1章 長時間労働の理由
- 第2章 生産性を意識する
- 第3章 教員の仕事との向き合い方
- 第4章 スケジュール管理・タスク管理
- 第5章 作業環境を整える
- 第6章 教室環境を整える
- 第7章 メンタルを整える
- おわりに
いろんなキンドル本が読み放題になるKindle Unlimited会員の方なら、無料でお読みいただけます!
なので、Kindle Unlimitedでお読みいただくのがおすすめです!
教育問題についての僕の意見
YouTubeもやっています
社会科ブログも運営しています
また、社会科についてまとめたブログ「社会科マガジン」も運営しています。日本史などの教材研究にお役立てください。