モンスターペアレントの原因について元教員のモチオカが説明してみた
学校の教員を苦しめる「モンスターペアレント」。略称「モンペ」。
Wikipediaによると、「学校などに対して自己中心的かつ理不尽な要求をする親」を意味します。
学校現場で働いている教員の方のほとんどが
- この保護者はちょっと大変だなあ…。
- これがモンスターペアレントってやつなのかな…。
と感じたことが一度はあるのではないでしょうか。
この記事を書いている僕も元教員。
僕自身も働いていた時にそのように感じたことがあります。
で、自分自身の経験、いろんな教員の話、ネットの情報などを総合して考えてみたところ、
親がモンスターペアレントになる原因には法則がありそうな感じがしました。
そこで本記事では、モンスターペアレントの原因について僕が考えたことをお話しさせていただきます!
※超私見です
モンスターペアレントという言葉が教員の頭に浮かぶ瞬間
まず、モンスターペアレントという言葉が教員の頭に浮かぶのは「ズレ」を感じた時です。
①親の認識と学校の認識とのズレ
子供に対する親の認識と、子供に対する学校の認識とがズレている時に、「モンスターペアレントかも…?」って感じるんだと思います。
例えば、家での言動と学校での言動が大きく違っていて、
- 親は自分の子供のことを「超良い子」と認識しているけど、
- 学校は子供のことを「悪さをする子」と認識している
ような場合。
②親の理想と子供の実態とのズレ
子供に対する親の理想と、子供の実態とがズレていて、
そのズレを埋めるよう親が学校に過大な要求をする時に、「モンスターペアレントかも…?」と感じるってのもあると思います。
例えば、
- 親は自分の子供を「こうだ」と思っているけど、実態がともなっていない時に、
- 「子供がこうなったのは学校のせい」だから「子供をなんとかしてほしい」と、課題な要求をする
ような場合
以上のように、
「ズレ」が感じられた時に、教員は「モンスターペアレント」というワードを意識します。
「ズレ」を感じず、親が正当なことを言ったり要求したりしている場合には
教員は保護者を「モンスターペアレント」と揶揄したりはしないんじゃないかな
では、なぜそのような「ズレ」が生まれて、親がモンスターペアレント化してしまうのでしょうか。
モンスターペアレントが生まれる親側の原因
自分の子供がかわいくて仕方がない
親側の要因として、「自分の子供がかわいくて仕方がない」ということがありそうです。
もしくは、「自分の子供は特別で素晴らしい」と思っているというパターン。
親なら誰しもが、
- 自分の子供はかわいくて、
- 自分の子供は特別で素晴らしいと思いたい
のだとは思いますが、行き過ぎるとモンスターペアレント化する可能性があります。
自分の子供について、冷静に考えられなくなるからです。
冷静さを失うと、例えば
- 子供の言っていることを鵜呑みにしてしまったり、
- 子供の悪い部分に目が行かなくなってしまったりして、
「ズレ」が生まれてきます。
通常であれば、自分の子供が言っていることに対して、
「自分にとって都合の良いことしか言っていないのでは?」
と思って学校側の意見も冷静に聞けるはずですが、「自分の子供がかわいく仕方がない」が行き過ぎると、それができなくなるようです。
ちなみに、「自分の子供がかわいくて仕方がない」がベースにありますので、教員にとっては非常に協力的な親に見えることがあります。
なので、モンスターペアレント化した後に「あんなに良い親だったのに…」って思うことになります。
忙しくて子供とのコミュニケーションの時間が少ない
また、子供とのコミュニケーションの時間が少ないことが原因でモンスターペアレントが生まれることもあるようです。
フルタイムでバリバリ働いていて、子供とのコミュニケーションの時間が少ないと、
何かがあった時に、ここぞとばかりに子供を必死に守る姿を子供に見せて、自分の存在をアピールしようとする
ことがあるっぽい。
あまりにも行き過ぎて「ズレ」が生まれた時、モンスターペアレントと認識されることになります。
特に、フルタイムで働いている父に多いのかなと思います。
モンスターペアレントが生まれる子供側の原因
子供のコミュニケーション能力が低い
子供側の要因もありそう。
それは、子供のコミュニケーション能力が低いということです。
子供が自分の親に対してしっかりと自己主張したり説明したりできない場合のこと。
このような場合、親としては、
- 自分の子供から情報が得られないので余計に不安になり、
- 想像や妄想をめぐらせて
「ズレ」が生まれることになります。
そして、ヒートアップしてしまった親を見て「もうやめてよ。。。」と子供が思っていたとしても、子供はそれを言えません。
こうしてますます悪化していく…といった具合です。
このパターンの場合は、子供自身がもともと自分の親に対して不満に思うところがあった…ということもあるようです。