教科書のおすすめの読み方【教科書はあえてわかりにくく書かれている】
- なんで教科書はわかりにくく感じるのか?
- 教科書をどうやって読めばいいのか?
- 頭を良くするためには?
について話をします!
教科書がわかりにくい理由
教科書の文章って「今なにについて説明しているのか?」がわかりにくいですよね。
「この文章は○○について説明しますよ!」ってのを教えてくれるほど親切じゃない。だから教科書ってわかりにくい。
一言で言うと、「文章の構造がぱっと見でわかりにくい」ってことです。これが教科書の弱点。(同時に強みでもあるわけですが… ※後述します!)
「文章の構造がわかる」とは?
- 背景
- 目的
- 内容
- 結果
などに分けて文章を読むということ。ひとつひとつの文章の役割を意識して文章を読むということ。
例えば、こんな文章があったとします↓(超おもんない文章ですが)
今日の気温は35℃。とても暑い。
喉が渇いたのでモチオカくんはスターバックスに行った。もうバナナナバナナフラペチーノは販売していなかったようだ。モチオカくんは冷たいキャラメルマキアートをトールサイズで注文した。
混雑していて列がすごかったので、商品を受け取るまでに5分もかかった。喉がカラカラだったから5分がものすごく長く感じた。商品を渡される時、スタバの店員さんに「今日は暑いですよねー!ゆっくり休んでいってください」って笑顔で声をかけられた。なんかドキッとした。
環境への配慮からプラスチックストローは廃止されていて、僕が苦手な紙ストローで飲むことになったけど、キャラメルマキアートはとてもおいしかった。喉が渇いていたのもあり、すぐに飲み干してしまった。500円が一瞬で消えた気分。そして喉の渇きが潤ったのも一瞬だった。キャラメルマキアートがあまりにも甘ったるい味だったからだ。こんなことになるならコンビニで水を買えばよかった。
(そもそも面白くない文章だっていうのもあるけど、なにより)文字がたくさんあって読む気が起きない文章ですよね。
でも、この文章の構造がわかれば、情報をギュッとまとめることができます。
背景 | 気温35℃の猛暑 |
目的 | 渇いた喉を潤したかった |
行動の内容 | スタバのキャラメルマキアートを飲んだ(アイス・トールサイズ) |
結果 | おいしかったが、甘すぎて喉がもっと渇いた気分になった |
教訓 | 喉が渇いた時は甘ったるい飲み物を選ばない方がいい |
どうでもいい情報 | バナナナバナナフラペチーノ販売終了、スタバの店員さんにドキッとしたこと |
こうやって
- 背景
- 目的
- 内容
- 結果
などに分けて意識しながら文章を読むことを「文章の構造を理解する」と言います。
「情報を整理する」って言い換えてもいいかもしれません。
教科書は文章の構造がわかりにくい
教科書は、ぱっと見で構造がわかる!っていう文章で書かれているわけではありません。
教科書の文章ってペチャっとしてて「今なにについて説明しているのか?」がわかりにくいです。
「今から○○について説明しますよ!」って教えてくれるほど親切じゃないので、ボーッとしながら読むと内容が全然頭に入ってこないんです。
教科書はこういう感じで書かれています↓
今日の気温は35℃。とても暑い。
喉が渇いたのでモチオカくんはスターバックスに行った。もうバナナナバナナフラペチーノは販売していなかったようだ。モチオカくんは冷たいキャラメルマキアートをトールサイズで注文した。
混雑していて列がすごかったので、商品を受け取るまでに5分もかかった。喉がカラカラだったから5分がものすごく長く感じた。商品を渡される時、スタバの店員さんに「今日は暑いですよねー!ゆっくり休んでいってください」って笑顔で声をかけられた。なんかドキッとした。
環境への配慮からプラスチックストローは廃止されていて、僕が苦手な紙ストローで飲むことになったけど、キャラメルマキアートはとてもおいしかった。喉が渇いていたのもあり、すぐに飲み干してしまった。500円が一瞬で消えた気分。そして喉の渇きが潤ったのも一瞬だった。キャラメルマキアートがあまりにも甘ったるい味だったからだ。こんなことになるならコンビニで水を買えばよかった。
ちなみに、参考書や塾の授業の方がわかりやすく感じるのは
- 文章の構造化
- 情報の整理
を参考書の著者や塾の先生が代わりにやってくれているからです。
人気な参考書・塾の授業はこんな感じで整理してくれているわけです↓
背景 | 気温35℃の猛暑 |
目的 | 渇いた喉を潤したかった |
行動の内容 | スタバのキャラメルマキアートを飲んだ(アイス・トールサイズ) |
結果 | おいしかったが、甘すぎて喉がもっと渇いた気分になった |
教訓 | 喉が渇いた時は甘ったるい飲み物を選ばない方がいい |
どうでもいい情報 | バナナナバナナフラペチーノ販売終了、スタバの店員さんにドキッとしたこと |
文章よりも図解やスライドの方がわかりやすいことが多い…ってのも同じ理由からです。
※歴史の解説をするブログ・YouTubeを運営していて、手前味噌ですが「わかりやすい!」って言っていただけるのですが、これも僕が【教科書の文章の構造化】【情報の整理】を意識的にやっているからです。
「だったらなんで教科書は文章の構造化・情報の整理をしてくれないの?(=なんでわざわざ教科書ってわかりにくく書かれているの?)」
って思ったかもしれません。
この質問に対する僕の考えは記事の最後に書きます!
まず先に「教科書を読む時にはどんなことに気をつければいいのか?」について話をします!
教科書の読み方
教科書の文章はなにも意識せずボーッとしながら読むとわかりにくいので、教科書を読む時には2つのことを意識します!
- 文章の構造を理解しよう!って努める
- イメージする
文章の構造を理解しよう!って努める
まず1つ目は、文章の構造を理解しよう!って努めること。
ペチャっとした文章を
- 背景
- 目的
- 内容
- 結果
などに分けて整理しながら読むっていうことです。ひとつひとつの文章の役割を意識して文章を読む。
文章を数回読んだ後に、文章の構造を図にまとめるのがおすすめです(いらない紙の裏に殴り書きしたりして)。
イメージする
そして2つ目は、イメージをする(時には妄想をする)ってこと。
これはもしかしたら社会科にしか当てはまらないのかもしれませんが、人間の「感情」とか「狙い」とか「欲望」とかをできるだけリアルに想像するってのがコツです。
教科書に出てくる用語にばっかりとらわれて「言葉」で理解しようとするのではなく、例えば事件を起こした人について、
- 「どんな感情だったのかな?」
- 「どんな不満があったのかな?」
- 「何を目指していたのかな?」
ってのを想像する。
そうすると、「あ、なるほど。確かに事件を起こしたくなるわ。気持ちわかるわ。」って思えてくるんですよね。
イメージが多少がズレていてもいいので、イメージしながら教科書を読む!ってのが教科書を読む時のコツです。
※数学の教科書の場合、イメージする(妄想する)のは難しいかもしれません(ってか、妄想が妄想を呼んでとっても気持ち悪いことになってしまいそうな気がします)。
※が、社会・英語・国語ならできそうですし、理科も分野によってはできそうです。教科書に書かれていることはたいてい【人間の営み】か【地球の営み】だということを考えれば、たいていのことは想像(妄想)できるんじゃないのかなーってのが僕の考えです。
ちなみに、イメージの手助けとしてマンガを使うのはアリ!むしろ積極的にマンガを読むべき!って思っています。
ちゃんと教科書を読むと頭が良くなる
最後に、なんでわざわざ教科書ってわかりにくく書かれているの?ってことについて。
僕は、
- 「教科書を読みながら頭を鍛えてほしい!」
- 「頭が良くなってほしい!」
っていう願いが込められているんじゃないかな?って思っています。
教科書の執筆者はもちろん頭が良い人ばかり。
やろうと思えば参考書や塾の授業みたいに【教科書の文章の構造化】【情報の整理】をするのなんて楽勝なはずです。
でもやらない。わざわざ”わかりにくく”教科書を作っているんです。
なんでかというと、教科書の文章を読んで
- 文章の構造化
- 情報の整理
をする時に頭が良くなる!(=頭が鍛えられる!)って思っているから、だと思います。
※実際、僕も歴史の解説をするブログ記事・YouTube動画を作る時、教科書を読みながら頭をものすごく使っている感じがします。【教科書の文章の構造化】【情報の整理】の作業によって、脳ミソが鍛えられている感があるんですよね(→だからこそむっちゃ疲れます)。
教科書執筆者の願い
つまり、教科書執筆者の方々の心の中を(勝手に)代弁すると、
そりゃ参考書や塾の授業みたいに情報を整理して提示すれば”わかりやすく”はなるだろうし、やろうと思ったらできるけど、、、
【教科書の文章の構造化】【情報の整理】をする時にこそ頭が良くなるわけだから、
教科書をわかりやすく書いたら(=頭が良くなる作業を全て大人=執筆者がやってしまったら)、小学生・中学生・高校生のためにならないでしょ!
って感じ。
実際、大学生や大人になったら専門的な本も読まなきゃいけないわけですしね。参考書がないことも多いし、なんでもわかりやすく教えてくれる塾の先生なんていません。
結局、自分の力で本を読めるようにならなきゃいけません。
そう考えると、教科書はよくできていると言えると思います。
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