通知表の所見のおすすめの書き方【教育効果を過信するな】
通知表の所見って、書くの大変ですよね。
学期末の成績処理で忙しい時期にクラス全員の所見を一気に書き上げる…ってなって消耗しがち。
また、生徒一人一人に心を込めて書こうとした結果、すごく時間がかかって消耗しがち。
「この生徒、あんまり目立たないんだよな…やばい書くことが思い浮かばない…毎日一緒に生活していたのに全然生徒のこと見れてなかったー(自己嫌悪)」ってなりがち。
こうならないようにしたい。
そこで、お役に立つかはわかりませんが、通知表所見のおすすめの書き方について元教員の僕なりの考えを書きました!
通知表所見のおすすめの書き方
毎日少しずつ書く
これが、学期末の成績処理で忙しい時期にクラス全員の所見を一気に書き上げるっていう苦行を避ける一番の方法。
学期末に一気にやるべきじゃないんです。
毎日少しずつ書く!
でも、「毎日少しずつ書くってのができてたらわざわざ「通知表 所見」って検索なんてしないんだよー!」ってのが本音だと思うので、僕がやっていた具体的な方法を紹介します。
付箋にメモをする
それは、生徒の言動で「お!」って思うことがあったら付箋にメモをするという方法。
ノートにピタッと貼り付けられる付箋を常に持っておいて、生徒の言動で「お!これはいいぞ!」って思うことがあったらすぐにメモをするんです。
で、それをノートに貼り付ける。(ノートに生徒一人一人のページを作って、そこにどんどん貼っていく)
こうすれば、いざ所見を書こうと思った時に具体的なエピソードがたくさんストックされている状態になりますので、「何を書こう…」って悩むことが少なくなるはずです。
所見に具体的なエピソードが入っていると、「先生、ちゃんと見てくれている!」という保護者の安心にもつながりますしね。
ちなみに、付箋にメモをするんじゃなくて、パソコンやスマホを携帯してその場で打ち込むのもありだと思います。
んで、この方法の何が良いか?というと、「何かあったら付箋にメモしよう!」っていう意識でいることで、生徒をよく観察しようっていう姿勢になることなんです。
単に所見が早く書けるようになるだけでなく、他の面でも良い影響がもたらされるはずです。
ノートに付箋を貼ることで、「この生徒、全然付箋が集まっていないな。」ってのに気づくこともできます
目立つ生徒(ヤンチャな生徒)にばかり目が行ってしまって、真面目で大人しい生徒はノーマークに・・・っていう事態を防止することもできます。
「所見に書くネタを日々、付箋に書き留める」という方法はかなりおすすめです!
※ピタッと貼り付けられる付箋じゃないと、ノートに貼った時に折れ曲がってぐしゃぐしゃになりがち。粘着面が広い付箋がおすすめです。
過去に管理職チェックを通った文章でパズルする
過去に書いた所見の文章を流用(使い回し)する!
2年目以降で使えるワザです。
教員を数年やると「あ、昔書いたこの文章、この生徒にも当てはまるな」ってことが結構あるんですよね。
そんな時にまたゼロから文章を考えるのは時間がもったいないので、過去に書いた文章を使っちゃいましょう。
すでに管理職チェックを通った文章なので、修正が入る可能性が少なく、時短につながります。
※もちろん100%コピペじゃなく、ちょっと文章表現は変えた方が無難
エクセルなどの語句検索できるファイルで作成する
過去に書いた文章を流用しやすくするために、語句検索(キーワード検索)できるファイルで作成するのがおすすめ。
例えば、「合唱コンクール」で検索すれば、合唱コンクールに関する所見文例集を一挙に見つけられる、っていうことです。
自分が過去に書いた文章をストックとして活用しやすくするために、検索できるファイルで作成するべし。
通知表所見の文例を知りたい人向けの本
通知表所見の文例が載っている本を紹介します!
ゼロから自分の頭で文章を考えるよりも、活用できるものは活用してササっと書いちゃう方が良いです。
通知表所見はなるべく短い時間で済ませて、浮いた時間でもっと大事な仕事をするべき
伝えたいこと
通知表の所見を過信しない方が良い
僕は、通知表の所見の教育効果を過信しすぎない方が良い!って思っています。教員を何年か経験してこう思うようになりました。
通知表の所見の教育効果を過信しすぎない方が良いと思った理由は4つ。
①120字程度の文章では伝えたいことは伝わらない
あんな短い文章で担任の思いなんてなかなか伝わらないです。
Twitterの1投稿と同じくらいの字数ですよ。思いを伝えるのはかなり厳しいです。
あの少ない字数の中に教員の思いを込めようと努力するくらいなら、生徒に口頭で直接伝えた方が良いと思います。
②うまく書けた!と思っても、誤読されたりマイナスに解釈されたりする
少ない字数で思いを伝えようとすると、どうしても文章に無理が生じがち。
結局、所見の文章の管理職チェックで何度も修正を要求されて、「こんな時間がかかることになるとは…」ってなりがち。(経験談)
※管理職に書き換えられて、「これじゃ伝えたいことが伝わらないんだけどー!」ってなりがち。
管理職チェックを通ったとしても、文章の意味を保護者や生徒に誤解されて「そういうことが言いたかったんじゃないんだけどなー…」ってなることもあります。
③生徒と保護者が気になっているのは評定
っていうかそもそも、通知表の中で一番気になっているのは評定のはず。
もちろん「あの文章、本当にうれしかったです」って言ってくれる生徒・保護者もいるとは思いますが、そういう方々は少数派。
ほとんどの人にとっては、所見なんてどうでもよくて、評定の方が気になるもんです。
教員が思っているほどの教育効果はない、って思った方が良いんじゃないでしょうか。
④教員自身も、通知表の所見の内容を覚えていない
評定は覚えているけど、所見の内容はまっっっったく覚えていません。
僕だけじゃないはず。
通知表の所見に時間をかけるな
「良い所見」を書けば教育効果が上がる!って過信しすぎて、時間をかけすぎないようにするべし。
凝るなよ!
絶対に凝るなよ!!
「良い所見を書こう」ってのは、
教員のただの自己満足だぞ!!
厳しいことを言っちゃいましたが、これが実際に所見を書いてみて僕が思ったこと。
「これは最高の所見が書けた!」と思っても、それはただの自己満足なんです。
管理職チェックが入って、遠回しに「もっと無難な所見にしてください」って言われちゃうこともあります。
管理職はリスクを最小化するのが仕事の一つですから、変に誤解される可能性のある所見はリスクが高くてOKできない。
そんな所見よりも、所見文例集に載っているような無難な所見の方が良いわけです。
「僕は所見を通して生徒に思いを伝えたいんです!」って、管理職とバトルをする時間がもったいない。
その時間を授業準備とか学年の仕事とかにあてた方がよっぽどプラスです。
所見は無難に、さらっとでOK。
初任の先生にとってはキツい一言かもしれませんが、これが現実だと思います。
凝った所見を書くことよりも、
もっともっと大事な仕事に時間を充てよう!
伝えたい思いは生徒に直接伝えればOKです!
以上でーす
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