教員の仕事
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生徒指導ノートはやめた方がいいと思う【元教員の記録・管理方法】

望岡 慶(モチオカ)
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教員の大きな仕事の一つである生徒指導(トラブル対応)。

「記録をとれ!」って先輩や初任研の講師に言われがち。ってかそんなことはわかってるんだけど、

どうやって生徒指導の記録をとればいいのか?がイマイチわからないんだよー!

ってなりがち。教員1年目の僕がそうでした。生徒指導ノートがグッチャグチャ。まじでひどかった。

そんなダメダメな状態から経験を重ねるにつれて生徒指導情報の記録・管理方法が少しずつ洗練されていったので、

生徒指導の記録の取り方について僕の経験をブログ記事に残しておこうと思います!

モチオカ ケイ
モチオカ ケイ
学習ブロガー
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元社会科教員・元ソフトテニス部顧問のモチオカ ケイ(望岡 慶)です!

公立中→公立高→浪人→東大→東大院→外部コーチ中に高校生の成長に感動して教員を志望→中学教員→退職→ブロガー

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生徒指導情報の管理方法

生徒指導ノートはおすすめしない

昔の僕はそこらへんで売っているノートに「1年5組 生徒指導ノート」とか書いて、1人見開き2ページの生徒指導ノートを作っていたんだけど、これはマジでおすすめしません

たいてい、生徒によって記述量に差が出るんですよね。ほとんど生徒指導情報が追加されない生徒もいれば、「こいつうううううううwwww」って感じで1人見開き2ページじゃ収まらない生徒も出てくる

そうなると、紙を貼り付けてページ数を増やしたり結局新しいノートを追加で買ったりすることになったりして、不便極まりない!

生徒から聞き取りをする時に内容をメモするために手帳サイズのノートを使うのはアリだと思いますが、生徒指導情報をノートですべて管理しようとするのはやめた方がいいです。

リングファイルがおすすめ

ノートよりもリングファイルの方がおすすめです。ページの追加が簡単なので。

僕はレイメイ藤井の良さげなバインダーを買って、そこにルーズリーフを挟んで「生徒指導ファイル」を作っていました。

でも、ノートやルーズリーフで生徒指導の記録をとると、

あとで他の教員に共有する時に、キレイにまとめ直したりコピーしたりする必要があって面倒

なんですよね。

パソコンのファイルが一番おすすめ

キーボードを打つ手元の画像

結果的に、パソコンのWordで生徒指導ファイルを作る…というやり方に行きつきました。

パソコンのWordで「2021年度1学年生徒指導ファイル」(「2021年度1年5組生徒指導ファイル」)ってのを作って、そこに全ての情報を入力していく。

パソコンのファイルがおすすめな理由はたくさんあります。

パソコンで生徒指導ファイルを作るメリット

・手書きよりも入力が早い

追記、修正しやすい

共同編集できる

別室で同時に聞き取っている内容をリアルタイムで確認できる。Aは口を割ったけど、Bはまだ口を割ってない、的な(←言い方これ)

他の人と共有しやすい

→印刷するか、「このファイルを見ておいてください」でOK

読みやすい

ノートだと殴り書きになって読みにくくなりがち。四大文明の未解読文字かよ、みたいな教員もいた。

ファイル内検索ができる

→過去の生徒指導情報を参照しやすい

・学校内で紛失する恐れがない

ノートやルーズリーフだと紛失する可能性がある。っていうか実際にそういう教員がいて、みんなで捜索することになった経験あり。結局は職員室のその人のデスクの中にあってみんなドン引き・・・

作った生徒指導ファイルは、基本的に毎日、前日の情報をプリントアウトして学年職員・管理職・関係職員に配付していました(机の上に置いた)。

これが「報告」。もっとリアルな空気感とかを知りたい教員は直接聞いてくるので、その時は口頭で報告します。

モチオカ
モチオカ

管理職が一番困るのは「報告してもらえない」ことなので、毎日徹底的に報告するようにしていました。

リスク管理。いろんな意味で。

もちろん、パソコンを使ったからといってノートやルーズリーフの出番がゼロになるわけではないと思います。急遽、生徒から話を聞くこともあるので。

が、学校内のシステムがそれなりに整っているのであれば、生徒指導情報は基本的にはパソコンで管理した方がいいと思います。

個人パソコンしか使えない学校だったら、やめておいた方がいいかも。データが漏洩したら個人の責任になってオワリなので

ポケットファイルもあると便利

保護者から手紙が届いたり他の職員がプリントを渡してきたりすることがあるので、紙媒体の情報を保管できるポケットファイルも用意しておくと便利です。

生徒1人につきポケットを1つ、って感じで生徒ごとに紙媒体の情報を管理できるようにしておくと、「あれ、あの手紙どこ行ったっけ・・・」ってことがなくなるはず。

生徒や保護者から何かもらったら、とりあえずポケットに突っ込んでおけばOK。いろんな人からもらった手紙をまとめて輪ゴムでくくって保管・・・ってのは逆に非効率だと思います。

生徒指導情報の何を記録するのか?

身も蓋もない話ですが、全部です!

すべてを記録する!くらいのつもりでいくべし。自分の身を守るためにも

文章からイメージできるくらい詳細に

その文章から現場・やり取りがイメージできるくらい、できるだけ詳細に記録した方がいいです。僕はそう思っています。

  • 生徒指導が発生した日時
  • 生徒の発言内容
  • 場所
  • 担当した教員
  • 家庭連絡した時間

などなど

あらゆることを細かく記録。

なんでかというと、詳細に記録しておいた方が他の教員も現場をイメージできてアフターケアをしやすいから。

そしてなにより、あとで大きなトラブルに発展した時に、「記録の不十分さ」が責められる要因になるからです。

超大きな事件になった時に、管理職が「このトラブルに関係すること、遡れるところまで遡ってなるべく細かく記録して提出して。教育委員会に報告するので。」って言ってくることもあります。

そうなった時に、まったく記録をとっていなかったり記録が不十分だったりすると、むっちゃ大変。

モチオカ
モチオカ

管理職・教育委員会から「記録はとってないの?」「報告されてないんだけど」って詰められるのは愚か

記録してすべて報告しておくのが吉です。大変だけど。

※もっとうまいやり方があったら教えてほしいです!僕のやり方はかなり愚直なやり方なので・・・

記録例

最後に、例えばこんな感じで記録してたよってのを紹介します!

あくまで例です。実際の記録じゃありません!

2/8(月)
15:00、帰りの会直前にAとBがケンカ。Aが右手(グー)でBの左脇腹を一発殴った。仕返しとして、Bが右手(パー)でAの左肩を一発叩いた。ケガはない。……(省略)…….

15:10-15:50
・Aから聞き取り(担当:○○、●● @会議室A)
……(省略)…….

・Bから聞き取り(担当:△△、▲▲ @会議室B)
……(省略)…….

16:00-16:10
・AとBがお互いに謝罪(担当:○○、△△ @会議室A)

16:15
・A宅に電話、事情説明(○○)
・母が出た。特に問題なし。

16:15
・B宅に電話(△△)。不在。

17:00
・B宅に電話、事情説明(△△)
・母が出た。驚いていたが、「ご迷惑をかけてすみません」とのこと。特に問題なし。

18:00、B母から電話(○○)
・B帰宅後、母に愚痴。Bが納得いっていないことがある。(……(省略)…….)
・△△が話をちゃんと聞いてくれなかった、とのこと
・また明日話を聞いてあげてほしい。
・明日、朝練で登校したら職員室に来るように伝えた

2/9(火)
7:10-
・Bから聞き取り(担当:○○、□□ @会議室B)

伝えたいこと

ノートはやめよう!

パソコンで作るべし!

あと、

どれだけしっかり生徒指導をしたとしても、クレームを言ってくる保護者・生徒をゼロにすることはできません。いろんな人がいます。

公立の学校はそういうところだし、公務員はいろんな人を相手にする仕事です。

だからこそ、「記録していない」「上司に報告しない」という本質からズレたところで責められないように、しっかり記録・報告して自衛するべし!!!

自己紹介
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モチオカ ケイ
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元社会科教員・元ソフトテニス部顧問のモチオカ ケイ(望岡 慶)です!

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