【東進オンライン学校】授業に安心を求める人向け。サービスは少なめ
東進オンライン学校はどのような通信教育で、どのような人向けの通信教育なのか?について書きました。
東進オンライン学校は「小中学生に東進を使ってもらう」ためにある
高校生向けの予備校として一定の地位を築いた東進ハイスクール。
東進オンライン学校は、東進ハイスクールの運営企業である株式会社ナガセが2020年から新たにスタートした、小学生・中学生向けオンライン学習教材です。
自分のPC・タブレットで映像授業を見るタイプの通信教育です。
正直よくあるタイプの通信教育で、パッと見ただけではどこに独自性・強みがあるのかが非常にわかりにくいです(→後述します)。
東進がわざわざ小学生・中学生のマーケットにも参入したのは、おそらく
- 「高校生だけでなく、中学生や小学生にも東進の素晴らしい学習教材を届けよう!」
- 「高校生になった時に東進ハイスクールを選んでほしい!他の予備校じゃなくて・・・」
という意図があったからだと推測します。
東進オンライン学校は質の高い授業を求める人向け
映像授業を配信するタイプの通信教育で心配なのが、授業の質。
- 「授業はわかりやすいのかな?」
- 「ちゃんとした先生が授業してくれるのかな?」
と不安を感じる人も少なくないはず。
実際、その不安は間違っていない・・・というか、基本的に映像授業配信型の通信教育は疑ってかかった方がいいと思っています。
というのも、コロナ禍を機に乱立しているオンライン配信の授業の中には、学習指導・受験指導のプロとは言えない人が担当しているものがあるからです。
※実は・・・・・・僕自身、とある塾からオファーが来て受験向け講座の映像授業を担当したことがあります。僕は東大卒で中学校の社会科の教員だったのでそれなりに信頼してもらえたのかもしれませんが、決して受験指導のプロではありません。にもかかわらず、そんな僕に映像授業の講師のオファーが来たわけです。
※さすがに誰でもいいから手当たり次第オファーを出したり講師として採用したりしているわけではないとは思いますが、「受験業界に長く携わっているわけではない人が担当している映像授業を使っている塾」はそれなりに存在しているはず・・・。
このような通信教育業界の実情を知らなかったとしても、「受験指導に定評のある講師の映像授業を使って勉強したい。誰だかよくわからない人の映像授業じゃなくて・・・」というニーズを持っている人はたくさんいるだろうと思います。
そんなニーズに応えてくれるのが東進オンライン学校です。
東進オンライン学校は受験指導のプロが授業を担当する
東進オンライン学校は中学部と小学部に分かれていて、映像授業を担当する講師が大きく異なりますが、どちらも受験指導のプロが授業を担当しているという点で共通しています。
中学部は東進ハイスクールの講師が担当
東進ハイスクールは大学受験業界で非常に高い実績を叩き出している予備校です。
東進ハイスクールは映像配信タイプの予備校なので講師の数は少なくて済みます。採用枠は小さいので、相当厳選された人材しか東進ハイスクールの講師になれません。その東進ハイスクールの講師が東進オンライン中学部の授業を担当しています。
なので、授業の質に不安を感じる必要はないと思います。
ちなみに東進ハイスクールが高い実績を出せる要因の一つに、東進が指導力のある講師を他の予備校からたくさん引き抜いてきた、という過去があります(もちろん社内での研修もしっかり行われているとは思いますが)。
小学部は四谷大塚の講師が担当
四谷大塚は関東の中学受験塾として歴史と実績がある中学受験塾です。
なぜ四谷大塚の講師が東進オンライン小学部の授業を担当するのかというと、四谷大塚は2006年に東進ハイスクールの運営会社ナガセのグループ会社になったから。
実際に各地の校舎で指導するタイプの塾なので「四谷大塚の講師」は大量に存在しますが、東進オンライン小学部の授業は「四谷大塚の講師」の中から選抜された人が担当しているはず。
なので、映像授業のクオリティに不安を感じる必要はないと思います。
手厚いサービスを求める人には向かない
映像授業の質は心配しなくていいと言ったけど、東進オンライン学校は各種サービスが充実しているとは言い難いです。
- 学習専用タブレットはない
- 添削指導はない
- 質問できるサービスはない
ちなみに、進研ゼミ、Z会には上記のサービスが用意されています。東進オンライン学校は大手の通信教育と比べるとサービスの幅が狭い。
↓進研ゼミ中学講座のサービス内容
よって東進オンライン学校は手厚いサービスを求める人には向かない通信教育です。あくまで映像授業の質に不安を感じたくない人向け。
学習専用タブレットや添削指導を求めるなら進研ゼミかZ会
「授業の質は高い方がいいに決まっているけど、それよりも子供に学習習慣をつけさせたい。子供がタブレットやPCで遊ばないように学習専用タブレットを持たせたい。」
っていう人は進研ゼミかZ会を選ぶべきです。
※ちなみに、近年CM等で知名度が上がってきているスマイルゼミも学習専用タブレットを使う通信教育です。が、添削指導や質問サービスは用意されていません。僕はスマイルゼミよりも進研ゼミかZ会の方が使いやすいと思います。
- 進研ゼミとZ会はどっちがいい?【3分で解説】
- スマイルゼミについてくわしく(小学、中学)
東進オンライン中学部の公式HPの内容まとめ
サービス内容
東進の講師が担当する授業を受講できる。
講座は大きく3つに分かれる。全講座(全教科)セットで受講する。
標準講座 | 英語、数学。映像授業とテキスト、確認テスト・月例テストが用意されている。中1〜中3の全範囲を月最大28回学習できる。 |
実戦力養成講座 | 国語、理科、社会。演習問題と解説授業が用意されている。中1〜中3の全範囲を何回でも学習できる。 |
未来発見講座 | ビジネス界のトップリーダーやサイエンティスト、世界的アスリートの指導者が講師として授業をする。毎月配信される。 |
標準講座
実戦力養成講座
未来発見講座
料金
料金は中1〜中3まで月額3,278円(12ヶ月一括払いの場合)。
10日以内に解約すれば全額返金されるお試し入会制度がある。
退会する場合は、退会したい月の15日までに解約をする(その月の末日までサービスを利用できる)。
東進オンライン小学部の公式HPの内容まとめ
サービス内容
四谷大塚の講師が担当する授業を受講できる。
講座は大きく3つに分かれる。全講座(全教科)セットで受講する。
標準講座 | 算数、国語、理科、社会。映像授業と確認テストが用意されている。申し込み学年と1学年上(または1学年下)の全授業を何回でも受けられる。※1〜2年生は算数・国語のみ。 |
演習充実講座 | 算数、国語。1回30分の授業と確認テストが月4回分用意されている。3〜6年の全範囲を何回でも学習できる。 |
未来発見講座 | ビジネス界のトップリーダーやサイエンティスト、世界的アスリートの指導者が講師として授業をする。毎月配信される。 |
標準講座
演習充実講座
未来発見講座
月例テスト(8月、3月を除く年10回)と実力テスト(3月、8月)が用意されている。
月例テスト、実力テスト
「四谷大塚の通信教育」と「東進オンライン学校小学部」の違い
四谷大塚自体の通信教育も存在します。
「四谷大塚の通信教育」は、関東圏で展開している中学受験塾「四谷大塚」の教室で受けるような授業をオンラインで全国から受けられるよ、っていうサービスです。紙の教材が届きます。月額料金は「東進オンライン」よりかなり高いです(月額約10,000円)。
一方、「東進オンライン学校小学部」は、四谷大塚の講師による映像授業と東進のシステム(東進学力POS)を組み合わせて学習できるサービスです。紙の教材は届かず、すべてタブレットやPCで学習します。月額料金は「四谷大塚の通信教育」よりもかなり安いです(月額2,000〜3,000円ほど)。
料金
小1〜小2の料金は月額2,178円(12ヶ月一括払いの場合)。
小3〜小6の料金は月額3,278円(12ヶ月一括払いの場合)。
10日以内に解約すれば全額返金されるお試し入会制度がある。
退会する場合は、退会したい月の15日までに解約をする(その月の末日までサービスを利用できる)。