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学級目標の作り方を元中学校教員が説明する【かっこいい必要なし】

望岡 慶(モチオカ)
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学級目標の作り方って、よくわからないですよね。

  • 面白い学級目標にした方がいいのかな?
  • 四字熟語にするとわかりやすいかな?
  • 縦読みできるようにしようかな?(頭文字作文)
  • 英語でもいいのかな?

って悩む。

でも、悩みまくったところで数ヶ月後には「うちのクラスの学級目標って、なんだっけ?」っていう残念なことになりがちです。

これが現実

そこで本記事では、学級目標を作るときの注意点について話をします!

モチオカ ケイ
モチオカ ケイ
学習ブロガー
Profile
元社会科教員・元ソフトテニス部顧問のモチオカ ケイ(望岡 慶)です!

公立中→公立高→浪人→東大→東大院→外部コーチ中に高校生の成長に感動して教員を志望→中学教員→退職→ブロガー

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学級目標の作り方(注意点)

団結を求める目標にしない

団結の画像

「クラスの生徒たちに団結を求めるような目標」にしないことが大事だと僕は思っています。

そもそもクラスの生徒たちは(学校側の都合で)偶然集められたにすぎません。

自分から所属しにいったチーム(サッカーのクラブチームなど)で目標を持たされること・目標を共有することは良いことだと思いますが・・・学校のクラスはたまたま集められた数十人に過ぎないわけです。

そんな偶然集められた集団で、いきなり目標を持たされるのって変だなと思います。

クラスの生徒全員と仲良くしたり、集団として団結したりせずとも、集団の中の一人一人が安全・安心に学校生活を送れればそれで十分なのではないでしょうか。

もちろん、ある程度の時間を経てからクラスの生徒たちが「団結すること」を自分たちの意志で目指すのであれば、全然問題ないとは思います。

が、最初から(新年度が始まってから数週間しか経っていない段階でいきなり)「クラスの生徒同士の強い関係性を求めるような目標」を掲げるのは、むしろ生徒たちの安心感・所属感を高めることと逆行してしまう恐れがあります。

クラスの生徒同士の強い関係性を求めるような目標の例

  • 「団結!」
  • 「絆!」
  • 「みんな仲良く!」
  • 「元気で明るく楽しいクラス!」
モチオカ
モチオカ

このような目標が掲げられたら、僕が生徒なら

  • わけわかんない人と団結なんかしたくないし、
  • 全員と絆なんて深められないし、
  • 嫌いな人とは仲良くしたくないし、
  • いつも元気で明るく楽しそうに振る舞うのは疲れるから無理・・・

って思ってしまいそうです

実際そう思う生徒は必ずいるはずです

一人一人の安全・安心につながる目標

風船の画像

一人一人が尊重される(安全・安心に生活できる)目標にした方がいいのでは?っていうのが僕の考えです。

モチオカ
モチオカ

偶然集められた集団が最初に共有できる目標は、せいぜい次のようなニュアンスの目標ではないでしょうか。

・みんな一人一人、自由に生活していいんだよ

・いろんな人がいるっていうことを理解しよう

・相手の価値観を尊重して、自分の価値観を相手に押し付けないようにしよう

・他人の安全・安心を損なうようなことはしちゃダメだよ

・必要に応じて歩み寄ろう

短くて覚えやすい目標

電球のイラストの画像

目標を掲げただけで終わっては目標を立てる意味がありません。

目標を忘れないために(=教員や生徒が頭の中にインプットして常に意識できるようにするために)、短くて覚えやすい学級目標にします。

学年初めに数十人で考えた目標は「みんなの意見の寄せ集め」になって長くなりがち

○○○○○○○○○○○○

〜■■■■■■■■〜

↑こんな感じになりがちですが、シンプルで短くて覚えやすい目標にした方が効果が高いと思います。

そもそも学級目標いらない説

※ここからは結構エグいことを言います

※「いい学級目標を作るぞ!」ってやる気満々な人は読まない方がいいかも

モチオカ
モチオカ

教員になりたての頃は「よーし、良い学級目標を作るぞ!」って張り切っていたのですが、

3年目くらいから考えが変わりました。

作って満足するくらいならいらない

教室の画像

たいてい、学級目標って4月に一生懸命作るだけ作って数ヶ月後には忘れている(学級目標の掲示物を見るたびになんかイタい感じがする)ってことになりますよね。

教員自身も、学級経営案に書くだけ書いて終了〜になりがち。

このような「作って満足する目標」ならいらない!って僕は思います。

悪影響がハンパない

なんで「作って満足する目標」ならいらない!って思うかというと、

目標を作るだけ作って、すぐに忘れる

ってことをしてしまうと、「目標を立てることに意味がある」「目標を立てて、それで終わり」っていう感覚を生徒に根付かせることになってしまうから。

目標を立てることはもちろん重要なんだけど、それよりも重要なのって目標達成に向けてコツコツ行動することですよね。

モチオカ
モチオカ

僕の感覚的に、日本人の約8割が「目標を立てて満足」っていうタイプ。僕もその傾向あり・・・

この背景には「とりあえず目標を立てさせて、そのあとの行動に関しては丁寧にフォローしない」っていう学校教育の悪しき習慣があると思っています。

「作って満足する目標」なら作る必要ないです。むしろ、作ると悪影響です。

そして

教員の顔色をうかがって目標を立て始める

授業の画像

「あー、教員がよろこぶような目標を立てようとしているなあ」って気づいた時、本当に嫌な気持ちになりました。

「学級目標なんて意味ねえよ」って思っている生徒と、ピュアな気持ちで「良い目標を立てよう」って思っている生徒がいたと思いますが、その両者の生徒から「モチオカ先生がよろこぶキーワードを入れよう」っていう”気遣い”を感じ取ってしまったことがありました。

これ、結構あるあるだと思うんですけど・・・どうなんだろ

そうやって気遣ってくれたのはうれしかった反面、「全国各地の学校のいろんなクラスで、同じ現象が起きているんだろうなあ…」ってなんか悲しくなりました。(#生徒は悪くない)

学級目標なんていらないんじゃない?

いろいろ考えた結果、「作って満足する目標」なら作る必要ないって思うようになりました。少なくとも、一生懸命考えて作る必要はないって思っています。

とはいえ、「学級目標は作りません!」とは言えないですよね(学級経営案にも書かなきゃいけないし)。

ってことで、記事の前半で書いた点に注意しながらそこまで時間をかけずに作る!のが現実的なんじゃないかと思います。

伝えたいこと

教員の自己満足的な学級目標を作るのはやめるべし!!!

生徒は望んでそのクラスに入ったわけじゃないし、人間は必ずしもみんなで団結しなきゃいけないわけじゃありません。

↑寄稿しました!

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