学級目標の作り方って、よくわからないですよね。
- 面白い学級目標にした方がいいのかな?
- 四字熟語にするとわかりやすいかな?
- 頭文字作文みたいにしようかな?
- 英語でもいいのかな?
って悩む。
でも、悩みまくったところで、「うちのクラスの学級目標って、なんだっけ?」っていう残念なことになりがちです。
そこで本記事では、学級目標を作るときの注意点について話をします。
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そもそも学級目標いらない説
※オマエの考え方なんでどうでもいいから、はよ「作るときの注意点」を教えろや!っていう人は、こちらをクリック。(記事後半にジャンプします)
教員になりたての頃は「よーし、良い学級目標を作るぞ!」って張り切っていたのですが、
3年目くらいから考えが変わりました。
作って満足するくらいならいらない

たいてい、学級目標って
4月に一生懸命作るだけ作って、数ヶ月後には忘れている(学級目標の掲示物を見るたびになんかイタい感じがする)
ってことになりますよね。
教員自身も、学級経営案に書くだけ書いて終了〜になりがち。
このような「作って満足する目標」ならいらない!って僕は思います。
悪影響がハンパない
なんで「作って満足する目標」ならいらない!って思うかというと、
目標を作るだけ作って、すぐに忘れる
ってことをしてしまうと、「目標を立てることに意味がある」「目標を立てて、それで終わり」っていう感覚を生徒に根付かせることになってしまうから。
目標を立てることはもちろん重要なんだけど、それよりも重要なのって、目標達成に向けてコツコツ行動することじゃないですか。
僕の感覚的に、日本人の約8割が「目標を立てて満足」っていうタイプなんですけど、これの背景には「とりあえず目標を立てさせて、そのあとの行動に関しては丁寧にフォローしない」っていう学校教育の悪しき習慣があると思っています。
「作って満足する目標」なら、作る必要ないです。むしろ、作ると悪影響です。
そして。
教員の顔色をうかがって目標を立て始める

「あー、教員がよろこぶような目標を立てようとしているなあ」って気づいた時、本当に嫌な気持ちになりました。
「学級目標なんて意味ねえよ」って思っている生徒と、ピュアな気持ちで「良い目標を立てよう」って思っている生徒がいたと思いますが、その両者の生徒から
「もちお先生がよろこぶキーワードを入れよう」
っていう”気遣い”を感じ取ってしまったことがありました。
そうやって気遣ってくれたのはうれしかった反面、「全国各地の学校のいろんなクラスで、同じ現象が起きているんだろうなあ…」ってなんか悲しくなりました。(#生徒は悪くない)

偶然集められた集団に目標なんてない

っていうかそもそも、偶然集められた集団でいきなり目標を持たされることへの違和感がハンパないんです。
自分から所属しにいったチーム(サッカーのクラブチームとか)で目標を持たされること・目標を共有することは良いことだと思うんですけど、
学校のクラスって、たまたま集められた数十人に過ぎないわけですよ。
たまたま集められた集団の中の一人一人が、安全・安心に学校生活を送れればそれで良いわけです。
それなのに、
「団結!」「絆!」「みんな仲良く!」「元気で明るく楽しいクラス!」
とか掲げられたら、僕が生徒なら
- わけわかんない人と団結なんかしたくないし、
- 全員と絆なんて深められないし、
- 嫌いな人とは仲良くしたくないし、
- いつも元気で明るく楽しそうに振る舞うのは疲れるから無理
って思っちゃいます。(そう思っている生徒、たくさんいますよね)
学級目標なんていらないんじゃない?
ってことで、「作って満足する目標」なら作る必要ないって思っています。
少なくとも、一生懸命考えて作る必要はないって思っています。
とはいえ、「学級目標は作りません!」とは言えないと思うので(学級経営案にも書かなきゃいけないので)、学級目標の作り方(注意点)について話をします。
ここからが本題。(遅)

学級目標の作り方(注意点)
2つの方向性があると思います。
①どうせお飾りになるんだから、手間をかけない

僕がもう一回教員になって担任を受け持った場合、この方向性でいくと思います。
良い意味で手を抜く。


でも、たぶんこの記事を読んでいる先生方はこの方向性は嫌だと思うので、真面目に注意点を説明します。
②作るからには、しっかり作る
短くて覚えやすい目標

「作って満足」で終わらせないために(=生徒が頭の中にインプットして常に意識するようにするために)、短くて覚えやすい学級目標にします。
学年初めに数十人で考えた目標って、「みんなの意見の寄せ集め」になって長くなりがちなんですよね。
で、
○○○○○○○○○○○○
〜■■■■■■■■〜
っていう副題(サブタイトル)つきの学級目標になりがち。
シンプルで短くて覚えやすい目標にするべき。
忘れる目標だったら立てない方が良いです。
達成したか?が明確な目標

「作って満足」で終わらせないために、達成したかどうか?がはっきりとわかる目標にします。
ここが難しいんですけどね。
でも、達成したかどうか?が曖昧な目標を立てると、目標を立てるだけ立てて、終了〜ってことになります。
もし「そんな目標はダメだよ。『達成しなきゃ』っていうプレッシャーを生徒に与えることになるし、達成できなかった時に生徒が落ち込むでしょ。」って言う管理職がいたら、「そうですね〜ありがとうございます」って軽く流せばいいと思います。だったら学級目標なんか立てさせるな、と。無視無視。
ちなみに、もし目標を途中で達成できたら、目標を更新(修正)できると良いですよね。(なので学年初めに、凝ったデザインの掲示物を作る必要はまったくないと思う)
一人一人の安全・安心につながる目標

一人一人が尊重される(安全・安心に生活できる)目標にします。
学校のクラスって、たまたま集められた数十人に過ぎないわけです。
そんな偶然集められた集団が共有できる目標は、せいぜい
- みんな一人一人、自由に生活していいんだよ
- いろんな人がいるっていうことを理解して、いろんな人を受け入れて、必要に応じて歩み寄ろうね
- 他人の安全・安心を損なうようなことはしちゃダメだよ
っていうニュアンスの目標だと思うんです。
「団結!」「絆!」「みんな仲良く!」「元気で明るく楽しいクラス!」
っていう目標は耳障りがいいし、担任からすると「みんながまとまっているクラス」っていうのは心地良かったりするんですけど、偶然集められた集団にそれを求めるのは教員のエゴな気がする。
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<目次>
- はじめに
- 第1章 長時間労働の理由
- 第2章 生産性を意識する
- 第3章 教員の仕事との向き合い方
- 第4章 スケジュール管理・タスク管理
- 第5章 作業環境を整える
- 第6章 教室環境を整える
- 第7章 メンタルを整える
- おわりに
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