「すらら」って本当にいいの?メリットとデメリットは?
無学年式オンライン教材「すらら」。
他の通信教育とはコンセプトがだいぶ異なります!
すららの独自性
- 勉強が苦手な生徒、不登校や発達障害の生徒をターゲットにしている
- 子供の学習への保護者の関わりを前提としている
- 子供の学習を見守る保護者をサポートしてくれる
以下、くわしく説明させていただきます!
すららとは?(ざっくり説明)
「すらら」は小学生・中学生・高校生向けの通信教育。
手持ちのPC・タブレットで学習するスタイルです。
※会員サイトにログインして利用
※スマートフォン(iPhoneなど)は推奨環境外
教科は5教科に対応(国語・数学・理科・社会・英語)
※理科・社会は小3〜中3
※英語は中1〜高3
3教科コース、4教科コース、5教科コースから選んで受講します。
※くわしくは公式ページで
どんな人向けの通信教育?
おすすめな人
- 勉強が苦手な人
- 学校の授業にあまりついていけていない人
- 勉強からしばらく遠ざかっている人(不登校の人)
- 人間に対する苦手意識がある人
- 保護者のサポートが必要な子供
勉強が苦手な生徒や不登校の生徒、発達障害の生徒の利用者が多い通信教育です。
すらら自身も、「勉強に苦手意識がある人にとって使いやすい教材」を目指しているっぽいです
出席扱い制度を利用することができる(要 校長判断)
- 出席扱い制度についてくわしくはこちら
-
「不登校児童生徒が自宅においてICT等を活用した学習活動を行った場合、出席扱いになる条件」に関する文科省の発表を抜粋してまとめました↓
①その学習活動が、以下の要件を満たす
- (1)保護者と学校との間に十分な連携・協力関係が保たれていること。
- (2)ICT(コンピュータやインターネット、遠隔教育システムなど)や郵送,FAXなどを活用して提供される学習活動であること。
- (3)訪問等による対面指導が適切に行われることを前提とすること。
- (4)当該児童生徒の学習の理解の程度を踏まえた計画的な学習プログラムであること。
- (5)校長は,当該児童生徒に対する対面指導や学習活動の状況等について、その状況を十分に把握すること。
- (6)基本的に当該児童生徒が学校外の公的機関や民間施設において相談・指導を受けられないような場合に行う学習活動であること。
- (7)学習活動の成果を評価に反映する場合には,学校が把握した当該学習の計画や内容がその学校の教育課程に照らし適切と判断される場合であること。
↓
②学校の長が、以下の判断をする
- (1)その学習活動が、自ら登校を希望した際に、円滑な学校復帰が可能となるような学習活動である
- (2)その学習活動が、当該児童生徒の自立を助けるうえで有効・適切である
↓
出席扱いになる!
参考事例がこちら(公式情報)。
なんで勉強が苦手な人向け?メリットは?
保護者のサポートに力を入れている
「すらら」が他の通信教育と違うのは、
保護者へのサポートに力を入れているという点。
「すらら」では子供の学習に保護者が関わることが前提とされていて、
スタッフが保護者に寄り添ったアドバイスをしてくれます。
すららコーチがアドバイスしてくれること(例)
- 具体的な勉強のやり方
- 子供との接し方
- 子供への声のかけ方
保護者のサポートをサービスの根幹にすえている通信教育はとても珍しいです!
勉強が苦手な子供や発達障害の子供が
いきなり一人で勉強するのは難しいから、保護者の見守りが必要
→じゃあ保護者をしっかりサポートしよう!
ってことだと思います
※思春期を迎えた子供の場合、子供への関わり方は非常に難しいですが、、、
そのあたりの「うまい距離の取り方」なんかもスタッフがしっかりとアドバイスしてくれるはずです
キャラクターが教師役で登場する
あと「すらら」の大きな特徴の一つとして、
人間ではなくキャラクターが教師役を務める、という点があります。
スタディサプリのように実際の人間が講義するわけではありません。
実際に人間が登場するわけではないので、
「人が怖い…」って感じる子供でも利用しやすいはず。
このあたりが「すらら」が発達障害を抱えている子供に優しいと言われている理由!
また、「この先生はなんかイヤ…」っていう”対面授業あるある”を避けることもできます。
※ただし、小学生でも利用できるように設計されているため、「キャラクターがちょっと子供っぽい」って感じるかも。
このあたりはデメリットの部分でまた触れます。
やる気・継続のサポートが充実
ご褒美によるモチベーションアップ
「すらら」には、
「レッスンに取り組むとポイントがたまって、そのポイントを使ってマイページをカスタマイズできる」という仕組みが用意されています。
「”ご褒美(報酬)”は、やる気アップにある程度有効である」
ということが心理学の研究からわかっています!
やる気(モチベーション)のことを、心理学の世界では「動機づけ」と言います。
動機づけの種類は2種類。外発的動機づけと内発的動機づけ。
外発的動機づけ
=報酬が得られるからやっているだけなんだよね〜…
- (例)ゲームを買ってもらうために勉強する!
- (例)頑張ったら褒められるから勉強する!
- (例)やらないと怒られるから勉強する…
内発的動機づけ
=何か報酬を得ようとしているわけではなく、活動そのものが楽しいからやる!!
- (例)楽しいから勉強する!
- (例)良い成績をとりたいから勉強する!
- (例)志望校に行きたいから勉強する!
※「良い成績をとりたい」「志望校に行きたい」っていうのは、良い結果を求めているという意味で外発的に動機づけられているっぽく見えますが、
褒められたり何かを買ってもらったりっていうご褒美がなくても頑張るはずだ、という意味で内発的に動機づけられているとも言えます。内発的と外発的の中間って感じ
活動そのものを楽しんでいる内発的動機づけの方が理想的だとされていますが、
心理学の研究から、
内発的動機づけがなされていない時に
報酬が与えられると、
やる気がアップする
こともわかっています。
つまり、
子供が勉強にやる気を出す上で、すららのご褒美制度が役に立つかも!ってことです。
外発的動機づけ(報酬)できっかけを作りつつ、
→子供の心の内側からモチベーションが湧いてくるのを待つ(祈る)
って感じ。
ただ、この報酬(ご褒美)には注意点もあって、
報酬(ご褒美)を与えまくればいいってわけではありません。
内発的に動機づけられている時に
報酬が与えられると、
前よりもやる気がダウンしてしまう
こともわかっています。使い過ぎには要注意。
- 動機づけに関するエビデンス
入会した日からすべての単元を利用できる(無学年式)
自分の学力に合わせて、自分のペースで学習範囲・学習量を決めることができます。
学校の授業みたいにいろんな単元を行ったり来たりしながら勉強してもいいですし、
一つの単元を徹底的に勉強して理解してから次に行く!という勉強の仕方でもOKです。
すららコーチが学習設計をサポート
どこからでも自由に勉強できるのはメリットでもあるけど、デメリットにもなります。
「どうやって勉強したらいいかわからない」っていう子供にとっては、自由度が高すぎるのはキツイ
そこで「すらら」では、
学習の仕方をサポートしてくれる担当コーチ制度が用意されています。
担当コーチが、子供の様子・特徴をヒアリングしたり学習履歴を見たりした上で、子供・保護者にアドバイスをしてくれます。
※基本的にはコーチと保護者のやり取り。
※基本的にはメールかLINE。必要に応じて初回は電話もOK。
一人一人に合った難易度で「できる」を増やせる
子供の理解度に合わせて問題の難易度を調整してくれます。
間違えてばかりで自己肯定感がダダ下がり…ってのを防ぐことができます。
勉強を続ける上で自己肯定感はすごく大事!
「できるようになった!」っていう体験を重ねることで、
やる気がどんどんアップしていくことが期待できます
さっきの報酬(ご褒美)は外発的動機づけの話でしたが、
外発的動機づけから内発的動機づけに移行するにはどうしたらいいのか?
についても、心理学者が研究をしてくれています。
有名なのがライアンとデシという心理学者が考えた「自己決定理論」。
3つの欲求が満たされることでやる気が出る
自律性
=自分の行動を自分で決めたい!
(例)コーチにスポーツの練習内容を全て強制されるよりも、自分で考えた方がやる気が出る
有能感
=自分はできるって思いたい!
(例)失敗がずっと続くよりも、「うまくできた!」っていう体験が多い方が達成感があってやる気が出る
関係性
=他者とつながりたい!
(例)自分が何かをしようとしている時に、誰も興味がなかったり周りの人のためにならなかったりする状態よりも、周りの人に応援されていたり誰かのためになったりする状態の方がやる気が出る
最初は報酬(ご褒美)によってやる気が出ただけだったとしても、
勉強をする中で自律性・有能感・関係性の欲求が満たされていくと、
だんだんと「勉強自体が楽しい!」っていう内発的動機づけ状態に移っていくわけです。
理解・定着のサポートが充実
解き直しによって「できる」を増やせる
学習履歴にもとづいて、間違えた単元の解き直しを提案してくれる機能も搭載されています。
学校の勉強においては
理解した内容を必要に応じて取り出せるようにする【記憶】
ことも大切。
理解するだけじゃなくて、記憶することも必要なんです。
よりよく記憶できる学習方法に関しても、心理学者がたくさんの実験・研究をしてくれています。
分散学習
=間隔を空けて何度も勉強する
(例)「テスト前日に数学の勉強を5時間」ではなく、「1時間ずつ5日間に分けて勉強」
インターリーブ学習
=同じ内容を続けるのではなく、異なる内容を切り替えながら勉強する
(例)「足し算20分→引き算20分→掛け算20分」ではなく、「足し算10分→引き算10分→掛け算10分→引き算10分→足し算10分→掛け算10分」
検索学習
=学んだ情報を思い出す
(例)学んだ内容を何も見ずにノートに書き出す
- 記憶に関するエビデンス
-
分散学習
インターリーブ学習
検索学習
質問できる
わからないところを質問することができます。
「なんで?」「どういうこと?」って質問して自分で答えを探すことで学びの効率が高まる
ということが心理学の研究からわかっています!
僕たち人間が「学習」する時には、
- 知識のネットワークを作る
- すでに持っている知識とつなげる
ということが行われています。
学ぶとは?
①ばらばらであった一つ一つの知識のつながり・構造を整理する【構造化】
→②つながり・構造を理解する【理解】
では具体的にどのように勉強したらいいのか?
さまざまな研究によると、効果的な方法がいくつかあるらしいです!
精緻的質問
=「なんで?」「どういうこと?」って質問して自分で答えを探す
(例)「なんで日本は地震が多いんだろう?」→「ってことは、この国も地震が多いのかな?」→「地震が少ない国の建物はどうなっているんだろう?」→・・・
疑問を抱いた時に自分で答えを考えたり探したりせず、すぐに質問サービスに頼るのはちょっと微妙な気がしますが、
行き詰まらないように質問サービスが用意されているのはかなりありがたいです!
- 学習に関するエビデンス
弱点(デメリット)はある?
添削指導がない
添削指導のサービスは提供されていません。
人間が教師役で登場しない
人間が画面に出てこないと、良い意味での緊張感が薄れて
集中力をキープできなくなりがちかなーと思います。
※このデメリットを解消するため、「すらら」では講義の途中で問題が出題される(質問される)工夫が施されています。
↓こんな感じ(該当箇所から動画が再生されます)
入会金がかかる
他の通信教育は入会金ゼロのものが多いですが、
「すらら」は入会金がかかります。
料金がやや高い
他の通信教育と何が違うの?
保護者のサポートに力を入れている
「すらら」が他の通信教育と違うのは、
保護者へのサポートに力を入れているという点。
「すらら」では子供の学習に保護者が関わることが前提とされていて、
スタッフが保護者に寄り添ったアドバイスをしてくれます。
進研ゼミとの違い
進研ゼミの特徴
- 努力賞制度がある(課題を提出するとポイントがもらえて、景品と交換できる)
- 紙テキストがある
- 添削指導がある
Z会との違い
Z会の特徴
- 難易度が高め(勉強が得意な人がターゲット)
- 添削指導がある
スタディサプリとの違い
スタディサプリの特徴
- 授業動画に人間が出演する
- 質問ができない