『集英社版 中国の歴史(学習漫画)』を自分で買ってレビューしました
中国の歴史の学習漫画『集英社版・学習漫画 中国の歴史』のレビューをします!
提供していただいたわけではなく自腹を切ったので、率直な感想を書きます
『集英社版・学習漫画 中国の歴史』とは
値段 | 約14,850円(全11巻セット) |
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著者 | 川勝守ほか |
出版社 | 集英社 |
出版年 | 2006年 |
唯一と言っていい「中国の歴史の学習漫画」です。
中国史を扱った漫画は他に『キングダム』などがあるけど、あれは娯楽漫画。いわゆる「学習漫画」で中国史を扱った漫画は集英社のやつだけです。
中国の歴史をざっと学びたい人におすすめ
ざっと読んでみて思ったのは、「想像以上にわかりやすい!」「買ってよかった!」ってことでした(←買う前は結構不安でした)。
古代から現代までの中国の歴史って、基本的には教科書の文章で学ぶしかないですよね。
なので、当時の情景をイメージするのが難しいですけど、
この漫画を使うと「なるほどこんな感じだったのか…」ってイメージしやすくなります。
ナレーションでの説明が中心で単に絵がついているだけ…っていう、たまにある「ハズレの学習漫画」じゃなくて、
ちゃんと登場人物の会話や表情の描写でストーリーが語られているタイプの学習漫画。わかりやすいです!
特に現代の中華人民共和国につながる、国民党vs共産党の戦いや大躍進運動・文化大革命あたりはとても勉強になりました。
「今の中国ってどうやってできたの?」って感じの人にとっては、買って損しない学習漫画だと思います!
2000年代以降は漫画では描かれていない
ただ、漫画で描かれているのは鄧小平が亡くなる1997年までとなっています。
2000年代以降の中国の歴史については、文章と写真で軽く触れられているだけです。
この点は要注意。
まあ2006年に発売された学習漫画なので仕方ない部分です。
台湾(中華民国)はノータッチ
あと、中華人民共和国(mainland China)が成立した後、
台湾(中華民国)については漫画では登場しません。
現代中国史=現代中華人民共和国史です。
この点も仕方ないです(政治的にいろいろ難しいので…)。
資料が面白い
漫画本編の前後に資料が載っています。んで、これが面白いです。
雑学的な知識から、漫画本編の内容を深掘りした内容などなど。充実!
中国の歴史について文章・写真・絵を使ってここまでのレベルで濃密にまとめられているコンテンツって、
集英社のこの漫画しかないんじゃないの?って思います。
本編10巻+人物事典の全11巻
収録内容
- 1 「中国文明のあけぼの」 先史時代/殷・周・春秋・戦国時代
- 2 「秦の始皇帝と漢の武帝」 秦・漢時代
- 3 「三国志と群雄の興亡」 三国・魏晋南北朝時代
- 4 「隋・唐帝国と長安の繁栄」 隋・唐時代
- 5 「宋王朝と北方民族の興隆」 五代十国・宋・遼・金時代
- 6 「モンゴル帝国と東西交流」 元時代
- 7 「明帝国と東アジア」 明時代
- 8 「清帝国とアヘン戦争」 清時代
- 9 「革命と戦争のあらし」 近代中国
- 10「現代中国と世界」 中華人民共和国
- 別巻 「中国の歴史人物事典」
人物事典の内容の濃さにビビりました。中国の歴史に関わる人物400人について、まとまっています。
ハードカバー仕上げ
ハードカバーです。
ハードカバーなので若干重いんですけど、折れ曲がったり破れたりしにくい作りになっていて長く使えそうです。
対象は小学生〜
読者の対象は小学生〜とのことで、漢字にはちゃんとふりがなが振ってあります。
小さな子供向け!って感じの浅い内容ではなく、
中学生も高校生(大学受験生)も大学生も大人も使える内容になっています。
まとめ:おすすめです!
値段は1万円超えなので気軽に買えるものではありませんが、
家族みんなで読んだり何度も読んだりする(=一回読んで終わりじゃない漫画)ってことを考えれば、
コスパはかなり高いんじゃないのかなって思います!