中学生の保護者の方へ
はじめまして。学習と思春期の子供の教育に関するブログを書いているモチオカです。
このページでは、中学生の子供の教育に不安を抱く保護者の方々に向けて、学習支援サービスの選び方や勉強への取り組み方などについて話をします。
すぐに本題に入りたい方は下記ボタンから、気になる項目をクリックしてください。
教育サービス戦国時代
保護者は不安
中学生のお子さんをお持ちの保護者の皆さん、日々の教育にどれだけ不安を抱えているでしょうか?
「うちの子、放っておくと全然勉強しない…」
「でも正直、仕事で手一杯で子供の勉強をじっくり見る余裕がない」
「かといって『子どもの人生だから』と、すべてを本人任せにする勇気もない」
「周りの親たちは学習塾や通信教育を利用しているって聞くし…どうしよう」
こんなふうに次々と不安が押し寄せてくる中で、「うちも何かしなきゃ」と焦るのは自然なことです。
その結果、『周りがやっているから』と半ば流される形で受験レースに参加している方も多いのではないでしょうか。

学習塾が乱立している
「とりあえず塾に入れようかしら」という保護者のニーズが高まっているからでしょうか。
都市部では学習塾がどんどん増えている実感があります。

実際、僕が住んでいる街(子育て世代が多い都市部)でも、
10年前に比べて学習塾の数が明らかに増えました。本当に少子化なのかと疑いたくなるほどです。
オンライン教育サービスも乱立している
さらに、オンライン教育サービスも急成長中です。
進研ゼミやZ会、スタディサプリのような有名どころから、小規模なスタートアップが提供する新しいサービスまで、たくさんのサービスが存在します。
オンライン教育サービスは手軽かつ低コストで始められるため、「教育ビジネスで一儲けしよう」という思惑で多くの人が次々と参入してくるのでしょう。
教育サービスが多すぎて選ぶのが難しい
その結果、選択肢が多すぎて保護者からすると「どれを選べばいいのか分からない!」という状態になっているのではないでしょうか。
教育サービスを勢いや知名度だけで選んでしまって「うちには合わなかった…」と後悔するケースも多いと思われます。
当サイトの役割
正解はない
教育サービス選びにおいて、“絶対的な正解”はありません。
他の家庭が「◯◯はよかった!」と絶賛する選択肢やインターネットやYouTubeでおすすめされている選択肢が、あなたの家庭に合うとは限りません。
また、たとえ成績が伸びて「これを選んで正解だった!」と思えたとしても、その教育サービスが長期的に良い影響を与えるとは限りません。
場合によっては、わかりやすいサービスに頼りすぎることで「誰かに教えてもらわないと学べない」「自分では学べない」といった状態に陥ってしまう可能性もあります。
つまり、「どの教育サービスが正解なのか」を完璧に見極めることは不可能なのです。
だからこそ、保護者の皆さまには「唯一の正解」を探すのではなく、今のご家庭にとっての「納得できる選択肢」を見つけていただきたいと願っています。
そのためのお手伝いをするのがこのサイトの役割です。

少しでも力になれるよう、様々な教育サービスの特徴や選び方について真摯にお伝えしたいと思います。
当サイトが進研ゼミを「とりあえず」おすすめしている理由
すでに当サイトの記事をいくつか読んでいただいた方はお気づきかもしれませんが、僕は進研ゼミをおすすめすることが多いです。
さまざまな教育サービスを比較する中で、進研ゼミは比較的低コストながらサービスが非常に手厚いと感じたので、「コスパが良く、無難な選択肢」として個人的に推しています。
ただし、これは「教育サービス選びにあまり時間や労力をかけたくない人」に向けた一つの提案に過ぎません。
実際のところ、どの教育サービスを利用しても本人が正しく努力をすれば結果は出せます。大事なのは、サービスそのものの細かい違いよりも「勉強のやり方」や「モチベーションの維持」に注力することです。
そう考えているからこそ、時間をかけてサービス間の些細な優劣を比較するよりも、実績があって信頼できる最大手のサービス――例えば進研ゼミ――をさっさと始めて、勉強への取り組み方に集中する方が賢明だと思っています。
また、進研ゼミを使い始めることで自分に合う学び方や特性が見えてくることもあります。

「自分には塾の方が合っている」「他の通信教育の方がしっくりきそう」などと気づいて、
そこから別の選択肢にシフトすることもポジティブなステップだと考えています。
当サイトは進研ゼミが「唯一の正解」だとは思っていません。あくまで、失敗の少ない選択肢として「とりあえず」進研ゼミをおすすめしているに過ぎません。
当サイトでは様々な教育サービスについて、サービスの核となる部分・本質的な部分をわかりやすくお伝えします。
読者の皆さんが現時点での「納得できる選択肢」を見つけるための一助になれれば幸いです。
当サイトの役割
当サイトの役割
(1)保護者と子供にとって、現時点での最適な教材と出会うための「選ぶ方法論」をお伝えする
(2)様々な教育サービスについて、サービスの核となる本質的な部分をわかりやすくお伝えする
(3)教材を選ぶお手伝いをして終わりにするのではなく、学力向上において大事な取り組み方や考え方を伝える

ここからは教育サービスを「選ぶ方法論」をお伝えします!
教育サービスの選び方
まずは業界の全体像を理解しよう
子供の学びを支える教育サービスには、塾、オンライン学習、家庭教師など様々な選択肢があります。
さらに、参考書や問題集、文房具といったツールも含めると、教育に関わるサービスは本当に幅広いです。
どのサービスも共通して「子供の学力向上をサポートする」という価値を提供していると言えますが、
学力向上という目標に至るまでのプロセスを細かく分けて考えると、教育サービスが提供している機能と価値は様々であることが見えてきます。
教育サービスが提供する機能・価値は1つではない
学力向上までの道のり(=勉強)を以下の4つのステップに分解してみます。
- 勉強を始める
- 投げ出さずに継続する
- 理解に到達する
- 学んだことを定着させる
勉強のプロセスを細かく分けて考えてみると、
各ステップをサポートするために、教育サービスが様々な機能を提供していることがわかります。
ステップ | 教育サービスが提供する機能 | 機能の具体例 |
---|---|---|
①勉強を始める | a 行動喚起 | a コーチング、欠席時の保護者連絡、学習プランの作成 |
②投げ出さずに継続する | a 学習環境 b 教材の提供 c 励まし | a 自習室 b 難易度の調整 c コーチング、仲間 |
③理解に到達する | a 教材の提供 b 探究・思考 | a 授業、テキスト b 質問・相談サービス、添削指導 |
④学んだことを定着させる | a 定着訓練 | a 弱点解き直し機能、小テスト、模試 |
それぞれの教育サービスの得意分野と苦手分野を表にまとめてみました↓
行動喚起 | 学習環境 | 教材の提供 | 探究・思考 | 定着訓練 | |
---|---|---|---|---|---|
塾(集団) | ◎ | ◯ | ◯ | △ | ◯ |
塾(個別) | ◎ | ◯ | ◯ | △ | △ |
塾(コーチング型) | ◎ | ◯ | △ | ◯ | △ |
通信教育(教材配信型) | △ | △ | ◎ | ◯ | ◎ |
通信教育 (コーチング型) | ◯ | △ | △ | ◯ | △ |
家庭教師 | ◯ | △ | ◎ | ◎ | △ |
塾
行動喚起 | 学習環境 | 教材の提供 | 探究・思考 | 定着訓練 | |
---|---|---|---|---|---|
塾(集団指導型) | ◎ | ◯ | ◯ | △ | ◯ |
塾(個別指導型) | ◎ | ◯ | ◯ | △ | △ |
塾(コーチング型) | ◎ | ◯ | △ | ◯ | △ |
塾(集団指導型):SAPIX、早稲田アカデミー、四谷大塚など
塾(個別指導型):明光義塾、東京個別指導学院など
塾(コーチング型):武田塾など
塾は「子供に勉強をやらせる」ことに長けている教育サービスです。
要するに、塾の最大の価値は「子供が机に向かうのに要する(子供・保護者の)エネルギーを小さくできる」ことにあります。
その反面、一人一人に合った指導は限られているので、理解・定着の面では難があります。塾で同じ授業を受けているのに生徒によって理解度に差が生じる理由がここにあります。
※個別指導型・コーチング型の塾は一人一人に合った指導をしてくれますが、時間が限られていたり、アルバイトスタッフが準備不足だったり、アルバイトスタッフの実力が足りなかったりすることが多いです。
通信教育(教材配信型)
行動喚起 | 学習環境 | 教材の提供 | 探究・思考 | 定着訓練 | |
---|---|---|---|---|---|
通信教育(教材配信型) | △ | △ | ◎ | ◯ | ◎ |
通信教育(教材配信型):進研ゼミ、Z会、スマイルゼミ、スタディサプリなど
通信教育は「適切な教材を適切なタイミングで生徒に届ける」ことに長けている教育サービスです。
要するに、通信教育の最大の価値は「いま最も取り組むべき学習内容・教材を選ぶ手間がかからなくなる」ことにあります。
昔は冊子が郵送で届くスタイルで、一人一人に合った教材提供には弱みがありましたが、近年のコンピュータ(AI)を駆使したスタイルに変わってからは、生徒一人一人へのカスタマイズ性に秀でた教育サービスへと進化しました。
大手の進研ゼミやZ会は、質問・相談できるサービスを提供しています。過去に他の人がした質問・相談もリスト化されていますので、理解を深める際にかなり役立ちます。
また、タブレット等を使う通信教育は間違った問題を重点的に出題して効率的な復習を促すサービスも提供していることが多いです。
学習内容の理解や定着に強みを発揮する反面、子供に勉強をさせる面では弱点を抱えています。
※タブレットにアラーム機能がついていたり、課題を提出してポイントを貯めると景品がもらえるサービスがあったりしますが、強制力としては不十分。塾と比べると、子供のモチベーションがより重要になります。
通信教育(コーチング型)
行動喚起 | 学習環境 | 教材の提供 | 探究・問答 | 定着訓練 | |
---|---|---|---|---|---|
通信教育 (コーチング型) | ◯ | △ | △ | ◯ | △ |
通信教育(コーチング型):いま業界で急増しているのがこのタイプです
コーチング型の通信教育では、オンラインでZoomなどのWeb会議ツールを使って、週に1〜2回の学習進捗管理・質疑応答のサービスを受けることができます。
家庭教師
行動喚起 | 学習環境 | 教材の提供 | 探究・問答 | 定着訓練 | |
---|---|---|---|---|---|
家庭教師 | ◯ | △ | ◎ | ◎ | △ |
家庭教師は「生徒一人一人に合った学習支援を行う」ことに長けている教育サービスです。
保護者が期待する価値を認識しよう
家庭によって、教育サービスに期待することは様々です。
【勉強を始める】に関するニーズの例
- 「子供が勉強をした」という安心感を得たい
- 「子供に勉強をさせる」ための労力を軽減したい
- 好奇心豊かな人間になってほしい
【投げ出さずに継続する】に関するニーズの例
- 子供に学習習慣をつけさせたい
- 家(←誘惑が多い)以外の勉強場所を確保したい
- 勉強に前向きに取り組んでほしい
【理解に到達する】に関するニーズの例
- 志望校に合格させたい
- 深く考えられる人間に育ってほしい
- 大人になってから困らないように学ぶ力を身につけさせたい
【学んだことを定着させる】に関するニーズの例
- 志望校に合格させたい
- 学校の授業で勉強したことを定着させたい
- 弱点の克服をしたい
ニーズは様々だと思います。まず保護者自身がどのようなニーズを持っているのか、しっかりと把握することが大切です。
単に子供をどこかで預かってほしいだけだったり、とにかく「子供が勉強した」という安心感を得たいだけなら、自宅の近くの学習塾に入れれば十分です。
すべてを他者にお任せし、志望校合格まで子供を導いてほしいのであれば、塾に入れるべきでしょう。
一方で、「必要なサポートをしてもらいつつ、自分で学ぶ力を身につけてほしい」と思うのであれば、通信教育が適していると思います。
塾と通信教育を併用するのが合理的なケースもあります。学習習慣は身につけさせたいし、子供に勉強させたい。同時に、「ただやるだけ」になるのではなく学習内容をちゃんと理解・定着させたい。そのように考える場合です。
お金はかかりますが、塾と通信教育それぞれの良いところ取りをするのもありです。実際、塾の授業を受けて学習習慣をつけて学習内容のインプットをしつつ、通信教育の教材を利用してアウトプットの練習をする、という受験生は多くいます。
何より大事なのは子供のモチベーションと勉強のやり方
ただし、先ほども言いましたが、
どの教育サービスを利用しても本人が正しく努力をすれば結果は出せます。
大事なのは、サービスそのものの細かい違いよりも「勉強のやり方」や「モチベーションの維持」に注力することです。
教育サービスを一生懸命比較し、決断して、申し込んだらそれでOK…というわけではないことに注意してほしいです。
大事なのは子供のモチベーションと勉強への取り組み方です。
このサイトでは、学習科学の研究をもとに効果が高い(もしくは”実は”低い)とされている学習方法についても紹介していきます。ぜひご活用ください!
子供の特性を理解することも大事
子供がどうしたいか?を考慮することも大切です。
人間は論理よりも感情を優先する生き物です。科学的に「こうやるといいよ」という方法があったとしても、子供がそのやり方を嫌がっているのであれば、それを強制したところで効果はあまり現れないでしょう。
「良いやり方」を強制した結果、子供の勉強へのモチベーションを損なうことになったら本末転倒です。
もし子供が”実は”効果が低いとされている勉強法を実践しようとしていたとしても、子供がそのやり方でやりたがっているのであれば、ひとまず任せてやらせてみる、といった余裕・余白も必要です。
※例えば教科書にマーカーを引いたり下線を引いたりする勉強法は効果が低いことが研究から示唆されています

「自分はこうやって勉強してみたい」という子供の気持ちを尊重して、見守りつつ、
「今ならいけるかも!」というタイミングを見計らって、少しずつ「良い学び方」を伝えていけばいいと思います。
子供は大人の思う通りには育ちません。子供は大人の思う通りには動きません。子供は別の人間です。
おそらく保護者自身もそうであったように、子供は自分の親の言う通りには行動しないし、行動したくないと思うものなのです。
特に思春期を迎えた子供ほどそうです。
このサイトでは、大学院生の時に思春期の研究をした僕の経験も踏まえて、思春期の子供の特性についても紹介していきたいと考えています!ぜひご活用ください!
保護者も子供も納得して、必要な価値を提供してくれるサービスにお金を払おう
子供の教育は家庭にとって大きな投資です。
不安や焦りに流されることなく、冷静に考え、今のご家庭にとっての「納得できる選択肢」を見つけていただきたいと願っています。
参考書・問題集・学習マンガ
参考書・問題集
学習マンガ
子供との接し方
思春期について






話し方

