日本史Bの参考書って多すぎ。
たくさんの出版社が日本史の参考書を出してくれているので、「どの参考書がいいのかな?」って悩んでしまうのが正直なところ。
そこで、東大二次試験で日本史を選択してガッツリと勉強した経験があって、さらに元社会科教員だった僕なりの視点で
高校日本史(日本史B)でおすすめの参考書
について説明します。
中学歴史の参考書・問題集についてはこちらの記事で紹介しています。


目次
日本史Bのおすすめの参考書
『読んで深める日本史実力強化書』

値段 | 約1,500円 |
---|---|
著者 | 塚原哲也 |
出版社 | 駿台文庫 |
出版年 | 2018年 |
もちおのおすすめ度 | ★★★★★ |
一番おすすめの参考書です。
駿台予備校日本史講師の塚原哲也さんが、最新の研究にもとづいて書いている参考書。
この参考書を使うと、一つの時期をいろんな角度から理解できます。

こんな感じで、「政治」「国際関係」など、分野ごとに分けて書かれている。
なので、例えば「日本の政治の変化をつかみたい!」という時は「政治」の部分だけ飛ばし飛ばし読めばOK、っていう構成。
内容はかなり本質を突いていて、深いです。

教科書の文章の行間(教科書には書かれていないこと)を解説してくれるので、歴史の細かい流れまでよくわかります。
僕が受験生だった時にはまだ出版されていなかったのですが、社会科のYouTube動画を作る時に一番参考にしている本です。
東大・京大・一橋の日本史受験者は必携。「日本史はなんとなくでいいや」っていう人でも、辞書的な感じで持っておくのをおすすめします。
ただ、やわらかい語り口で面白おかしく書いてあるわけではないので、読んでて「クスッ」と笑ってしまうようなエンターテイメント性を求めている人には向かない本。

『大学入試 マンガで日本史が面白いほどわかる本』
値段 | 約1,500円 |
---|---|
著者 | 塚原哲也 |
出版社 | KADOKAWA/中経出版 |
出版年 | 2014年 |
もちおのおすすめ度 | ★★★★☆ |
1つ前で紹介した『読んで深める日本史実力強化書』の著者が日本史の初学者向けに書いた本。
すみません、僕は使ったことないです。
1冊まるごとマンガってわけではなく各章の導入部分がマンガになっているだけのようですが、僕が絶大なる信頼を置いている塚原さんが書いた本なので、日本史の参考書としては間違いないと思います。
「日本史を初めて勉強します!」っていう人が最初の1冊に選ぶと良いかも。
『日本史B講義の実況中継』

値段 | 約1,300円(①原始~古代) 約1,300円(②中世~近世) 約1,400円(③近世~近代) 約1,400円(④近現代) ※Kindle版は約100円引き |
---|---|
著者 | 石川晶康 |
出版社 | 語学春秋社 |
出版年 | 2015年 |
もちおのおすすめ度 | ★★★★☆ |
「実況中継」の名の通り、実際の講義のような語り口で説明してくれる参考書です。これも結構おすすめ。

教室のイスに座って、先生の授業に参加しているような感覚で勉強ができます。
MARCH、早慶レベルを受験する人がよく持っている印象。
日本史を高校の授業でもまだやっていなくて、初めて勉強する人にとっては難しいと感じるかもしれません。
ただ、中身としてはほとんど細かいことは書いていないので、何度も何度もくり返し読めば確実に力がつくと思います。

学校の教科書では説明が必要最小限な部分も、丁寧にわかりやすく解説してくれている。
全巻買うと5,000円近くかかってしまうのが難点。安く済ませたいなら『読んで深める日本史実力強化書』の方が良いと思います。

『教科書よりやさしい日本史』
値段 | 約1,000円 |
---|---|
著者 | 石川晶康 |
出版社 | 旺文社 |
出版年 | 2010年 |
もちおのおすすめ度 | ★★★☆☆ |
1つ前で紹介した『日本史B講義の実況中継』の著者が日本史の初学者向けに書いた本。
すみません、僕は使ったことないです。が、結構人気っぽいので紹介します。
「初めて日本史を勉強します!」っていう人は、これを使ってみてもいいのかも。
『金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本』
値段 | 約1,300円(原始・古代史) 約1,300円(中世・近世史) 約1,300円(近現代史) |
---|---|
著者 | 金谷俊一郎 |
出版社 | ナガセ |
出版年 | 2015年 |
もちおのおすすめ度 | ★★★☆☆ |
日本史の参考書の定番。かなり人気な参考書です。
僕自身、受験生時代に使った経験があるのですが、「うーん、日本史の本質的なところまでは解説されていない参考書かなあ」という印象。
僕は「なんでそうなるの?」ってところを細かく追究したくなるタイプなので、そこまでくわしく書かれていないこの参考書はいまいち合いませんでした。
ただ、易しすぎず難しすぎず…の良いバランスの参考書だと思います。万人受けするのは納得。
「日本史をこれから勉強します!」っていう人は、この参考書から入るのもあり。
『集英社 学習まんが 日本の歴史』

値段 | 19,800円(20巻セット) 19,800円(Kindle版20巻まとめ買い) 1,100円(1冊バラ売り) 990円(Kindle版1冊バラ売り) |
---|---|
著者 | あおき てつお他 |
出版社 | 集英社 |
出版年 | 2016年 |
もちおのおすすめ度 | ★★★★★ |
値段は高いけど、「ズラーっと書かれた文章で勉強するのは無理!シンドい!」っていう人におすすめ。
「日本史に野島あり」と言われた予備校講師の野島博之さんが総合アドバイザーになって作られた学習まんが。
むちゃくちゃわかりやすいです。

最新の研究成果をふまえて作られているので、「もしかしてこの説明は古いんじゃないか」って不安を抱くこともなし。
歴史の学習まんがの中で、ナンバー1だと思っています。(自分用、保管用、学校の教室用で合計3セット買いました)
歴史の勉強ってイメージが大事。このまんがを使えば、イメージをふくらませながら歴史の勉強をすることができます。
値段がかなり高いのがキツイところですが、それくらいの価値がある参考書(まんが)なのは間違い無いです。


『三行で完全にわかる日本史』

値段 | 約1,400円(単行本) 約1,300円(Kindle) |
---|---|
著者 | 野島博之 |
出版社 | 集英社 |
出版年 | 2018年 |
もちおのおすすめ度 | ★★★☆☆ |
日本史の重要テーマを三行で解説しようという斬新な参考書。
とはいえ、三行で解説した後に次のページでくわしく解説をしてくれているので、安心感があります。

日本史の教科書だったら十行近く読まなければいけないところが三行で済むのはうれしいですよね。
ざっくり学ぶだけだったら、時間を大きくかけることなく勉強することができます。
かといって、内容が薄すぎるわけでもなく。この本の著者である野島博之さんは、僕が大学受験生の時に最もお世話になって先生。
この先生はまじで良い。
やわらかい文章で、細かい歴史用語は出さずに解説してくれるので、わかりやすいです。
ただ、この1冊だけで受験に突入するのは無理です。
「とりあえずざっくり歴史を勉強したい」という人は、持っておいても良いかもって感じ。

『中学から使える 詳説日本史ガイドブック』

値段 | 約1,100円(上) 約1,100円(下) |
---|---|
著者 | 野島博之 |
出版社 | 山川出版社 |
出版年 | 2016年 |
もちおのおすすめ度 | ★★★☆☆ |
さっき紹介した野島博之さんの予備校のテキストを書籍化した感じの参考書。
通史を2冊に分けて解説しています。
- (上)原始~江戸時代末
- (下)開国~現代

「教科書に書いてあることは『つまりこういうことだよ!』」って説明してくれる本です。
内容的には、かなり本質を突いた感じ。
日本史をある程度勉強した後に読むと、「なるほど…」と思えます。
ただ、注意点が。
「中学から使える」というタイトルなので、難易度低めかなと思いきや、内容はがっつり大学受験レベルです。
「これから日本史の勉強を始めます!」という人にはおすすめできません。

『詳説日本史研究』

値段 | 約2,500円 |
---|---|
著者 | 佐藤信、五味文彦、高埜利彦、鳥海靖ほか |
出版社 | 山川出版社 |
出版年 | 2017年 |
もちおのおすすめ度 | ★★★☆☆ |
ほぼ間違いなく「一番わかりやすい日本史の参考書」です。
高校日本史の教科書として使われている『詳説日本史B』をベースに、もっと分かりやすく丁寧に説明をしてくれています。
基本的な構成は教科書と同じ。
ただ、ガッツリ説明してくれているので「そんなに詳しく説明しなくても良いのに」って思う人が大半だと思います。

日本史を極めたい人向け。
最初に紹介した『読んで深める日本史実力強化書』の方が、分野ごとに整理されている感があるので、僕は『読んで深める日本史実力強化書』の方をおすすめします。
教科書や『読んで深める日本史実力強化書』(もしくは『日本史B講義の実況中継』)で勉強して、つまずいた部分は『詳説日本史研究』を辞書のように使って勉強する…という使い方がいいかな、と。

『ストーリーで学び直す大人の日本史講義』

値段 | 約1,800円(単行本) 約800円(Kindle) |
---|---|
著者 | 野島博之 |
出版社 | 祥伝社 |
出版年 | 2018年 |
もちおのおすすめ度 | ★★★☆☆ |
社会人向けに書かれた本ですが、大学受験にも使えます。
高校レベルの日本史を分かりやすくストーリーで伝えてくれる本です。
歴史をストーリーで伝えてくれるので、過去の人々が実際に
- どんな思いだったか
- なにを狙っていたのか
- どう焦っていたのか
- どういう覚悟だったのか
を、生々しく感じ取れます。
文章の語り口が、歴史の専門書のようにガチガチに硬いわけではないので、読むのに疲れたりしにくいです。

一つ一つのテーマについて、2~3ページで短く解説されているので、テンポよく読めますし、途中で読書の中断もしやすいのが特長。
ただ、この1冊を読めば試験問題が解けるようになる…というわけではありません。
歴史の全体像をざっくりつかむのに使える、って感じ。

『日本史用語集 改訂版 A・B共用』
値段 | 約900円 |
---|---|
著者 | 全国歴史教育研究協議会 |
出版社 | 山川出版社 |
出版年 | 2018年 |
もちおのおすすめ度 | ★★★★★ |
日本史をマジメに勉強するなら、用語集は必携です。
日本史Bの参考書の選び方

この記事で紹介した参考書を
- 文章のやわらかさ
- 説明の丁寧さ
の2つの視点で比較して図示するとこんな感じだと思います。
(僕が使ったことがない参考書は図には載せていません)
日本史Bのおすすめの問題集

高校生におすすめの通信教育

勉強に集中するためのグッズ

社会科チャンネル

もちおの価値観、ソフトテニスの著作・発信媒体などをまとめます。
★もちおの価値観
- ソフトテニスについて論理的に考えたい
- 根拠をもってプレー・指導したい(感覚・慣習・伝統だけじゃなくて)
- ソフトテニスが上手い人をもっと増やしたい

★メルマガ(裏Step)

ソフトテニスについて考えたり研究したり情報収集したりした内容を1,000字くらいの文章にまとめて、ほぼ毎日配信しています。テーマはいろいろ。(月額500円〜)
ソフトテニスが大好きな人向けです。
※ソフトテニスが大好きな方・もっと勝ちたい選手・我が子を応援する保護者が集まり、議論したり支え合ったりするグループチャットに参加可能なコースもあります。
もちおが一番力を入れている活動がこれです。
「もちおのソフトテニス発信活動を支えてやるか」って感じで、寄付の気持ちでも良いので参加してくださると助かります。
くわしくはこちら。

★もちおノートリスト
各画像をクリックするとnoteの詳細ページに移動します。





ブログやYouTubeを更新したよ!っていうお知らせや、ソフトテニスに関する思いつき・悩み・考えなどをツイートしています。クセ強め。
★ブログ
ソフトテニスに関連する製品についての記事を投稿したり、過去のメルマガ記事の一部を公開したりしています。
★YouTube
言語化するのが難しい内容を中心に投稿しています。