歴史漫画ってたくさん種類があってどれにすればいいのかわかりにくすぎなので、
日本の歴史の学習漫画の特徴・何がおすすめなのか?についてまとめました
※「娯楽」漫画じゃなくて「学習」漫画です。中学受験・高校受験・大学受験に使える系。
学習教材について調べてまとめたブログ「もちおスクール」を運営しています。
このブログでは、読者の皆様が自分に合う教材を見つけられるように、教材の特徴を中立な目線で紹介します!!
日本の歴史漫画でおすすめなのはこれ

僕的に一番おすすめなのは、
僕が大学受験の時にお世話になった野島博之さん(元東進ハイスクール日本史講師)が関わった歴史漫画。
「この歴史漫画は絶対大丈夫なはずだ」って思って買いました!
なんと3回も買いましたw(①学校の教室に置く用、②自分用、③Kindle版)
「学校の教室に置きたいな」って思ったくらい、僕的にはおすすめです!
おすすめな理由は3つ
- 最新の研究が反映されていて、内容面で安心感がある
- 近現代史の内容が濃くて、受験にも使える
- 実際に生徒(中学生)が夢中で読んでいた
①最新の研究が反映されていて、内容面で安心感がある
出版年が2016年で他の歴史漫画と比較しても新しめです。

例えば有名なやつで言うと「鎌倉幕府が開かれた年号は1192年ではなく1185年の方が正しい」っていうのがありますよね。
『集英社 学習まんが 日本の歴史』はちゃんと1185年で書かれています。
日本の歴史の学び直しをしたい大人でも使えます!
②近現代史の内容が濃くて、受験にも使える

中学受験・高校受験・大学受験で出題が多い近現代史の内容が20巻中8巻もあります。
これが『集英社 学習まんが 日本の歴史』の大きなポイント。
(重要な語句は太字になっていて勉強しやすい)
あと、難易度設定が絶妙なんですよね。
「小学生レベルっていうほどむちゃくちゃ易しいわけではないけど、高校生レベルっていうほど難しいわけでもない」って感じ。
日本の歴史の大事なところ(本質的なところ)を、しっかりと描いてくれているんです。
「小学生にはわからないよな」って子供扱いするんじゃなくて、小学生にもわかるように丁寧に説明しようとしているところが好印象でした。
中学受験から大学受験まで長く使える歴史漫画です。
③実際に生徒(中学生)が夢中で読んでいた

中学校の教室に実際に『集英社 学習まんが 日本の歴史』を置いてみたら、生徒が夢中で読んでいました!
「家に持って帰って読んでもいいですか?」って聞きに来た生徒もいたくらい
普通に面白いです!!
っていうことで、『集英社 学習まんが 日本の歴史』はかなりおすすめです!

ちなみに、2021年にコンパクト版が追加発売されました(ちょっと値段が安くなった)。おすすめなのは軽くて小さいコンパクト版です!
↑コンパクト版
↑カバーが硬いver.
集英社の学習漫画についてくわしくはこちら
コンパクト版についてくわしくはこちら
『集英社 コンパクト版 学習まんが 日本の歴史』と通常版の違い
日本の歴史漫画8選【比較】
「おいおい待てよ、1つの漫画だけゴリ押ししてるんじゃねえよ」って感じだと思うので、
歴史漫画の有名どころを8つ紹介します!

【集英社】 | 最新の研究を反映 & 近現代史の内容が濃い【おすすめ】 |
---|---|
【角川】 | ナレーションが多めで読み応えがある |
【小学館】 | 山川出版社の執筆者が監修 & 近現代史の内容が濃い【おすすめ】 |
【講談社】 | マメ知識が豊富で歴史の理解が深まる |
【集英社】(文庫版) | 文庫サイズの漫画が欲しい人向け |
【学研プラス】 | オールカラー & DVDがついている |
『日本史探偵コナン』 | コナンが好きな人向け(歴史の勉強にはあまりならない) |
【朝日新聞出版】 | 他の漫画よりも圧倒的に子供向け(中学生以上にはキツイかも) |
1つ1つ、ざっくり紹介します!
集英社:コンパクト版『集英社 学習まんが 日本の歴史』

値段 | 約17,000円(全20巻+別巻1) |
---|---|
著者 | あおき てつお他 |
出版社 | 集英社 |
出版年 | 2021年 |
もちおのおすすめ度 | ★★★★★ |
さっき説明していなかったことについて追加で説明します。
他の歴史マンガは1人の専門家が全時代を監修していることが多いみたいですが、『集英社 学習まんが 日本の歴史』は各時代の専門家が監修しています。
ということで、内容的に安心できそう。

歴史用語集や資料も充実しています。
ポイント
- 最新の研究が反映されていて、内容面で安心感がある
- 近現代史の内容が濃くて、受験にも使える
コンパクト版の特徴

コンパクト版は初期版よりも本の大きさが約20%小さいです。

初期版はかなり大きくて収納が大変でしたが、コンパクト版ならそこまでスペースを取られずに済みます。

コンパクト版は重要なテーマについてまとまった別巻も付属しています。
※現在はハードカバー版にも付属


ということで、今買うならコンパクト版の方がおすすめ。
ソフトカバーで少し耐久性が低いですが、そのデメリットを上回るメリットがあると思います!
関連:『集英社 コンパクト版 学習まんが 日本の歴史』と通常版の違い
集英社:初期版『集英社 学習まんが 日本の歴史』

値段 | 約19,800円(20巻セット) 約19,800円(Kindle版20巻まとめ買い) 約1,100円(1冊バラ売り) 約990円(Kindle版1冊バラ売り) |
---|---|
著者 | あおき てつお他 |
出版社 | 集英社 |
出版年 | 2016年 |
もちおのおすすめ度 | ★★★★★ |
ハードカバーの方が好きな人は初期版がおすすめです!
関連:『集英社 コンパクト版 学習まんが 日本の歴史』と通常版の違い
角川:『角川まんが学習シリーズ 日本の歴史』

値段 | 約17,655円(16巻+別巻4冊セット) 約14,135円(16巻セット) 約8,760円(Kindle版5冊合本版×3) 約600円(Kindle版1冊バラ売り) |
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著者 | 山本博文(監修) |
出版社 | KADOKAWA |
出版年 | 2015年 |
もちおのおすすめ度 | ★★★★☆ |
※2022年10月に第16巻が追加されました


日本の始まり〜現代までの内容が16巻+3巻の合計19冊にまとまっています(あと『歴史まるわかり図鑑』が付属)。
ざっと読んでみて思ったのは、「かなり内容が濃いな」「丁寧に描かれている!」ってことでした。

かなり内容が充実しているので、小学生はもちろん中学生・高校生・大学生・大人にとっても読み応えのある漫画だと思います。

で、「漫画」ではあるんですけど、どちらかというとナレーションが多めです。登場人物のセリフの中で歴史を説明していくっていうよりは、ナレーション中心に物語が進んでいく感じです。
ナレーションが多めなので、もしかすると「文章を読むのは苦手…」っていう小学生にはちょっと難しいかもです。

『角川まんが学習シリーズ 日本の歴史』は
- 16巻セット+別巻4冊(約17,655円)
- 16巻セット(約14,135円)
の2種類のラインナップがあるんですけど、約3,000円多く払ったとしても別巻4冊が付属した方のセットを買うべきだと思います。
受験においても現代社会で生活する場合においても、大事なのは古代とか中世の歴史よりも近現代史の方だからです!
関連:『角川まんが学習シリーズ 日本の歴史』を自分で買ってレビューしました
小学館:『学習まんが 日本の歴史』

値段 | 約19,360円(20巻セット) 約1,000 円(1冊バラ売り) |
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Kindle版(電子書籍) | あり |
出版社 | 小学館 |
出版年 | 2022年 |
もちおのおすすめ度 | ※実際に買ってレビューしてから追記します! |
小学館版の学習漫画は他の漫画に比べて古い・・・っていうのが弱点でしたが、2022年に41年ぶりに全面リニューアルされました。
全20巻中9巻が近現代史の漫画となっています。
中学受験・高校受験・大学受験で出題が多いのは近現代ですし、大人になってから大事なのは近現代の歴史だと思うので、これはありがたい仕様!

そして小学館版の学習漫画の一番の強みはたぶんこれ。山川出版社の教科書を執筆した歴史学者が監修を担当しています。
山川出版社の教科書は「高校日本史の教科書といえばこれ!」っていう超王道な教科書。
東大受験をするなら持っておかなきゃいけない教科書でもあります。というのも、山川出版社の教科書は東京大学の教授が執筆者に多く名を連ねているから。
んで、そんな歴史研究の最前線にいる教授たちが監修したのがこの小学館版の学習漫画(←東大在学時に僕もお世話になった先生もいます)。
小学館『学習まんが 日本の歴史』の特徴(アピールポイント:他の漫画との違い)
- 近現代史を重視(→受験にも大人になってからも役立つ)
- 山川出版社の執筆者(歴史学者)が監修(→内容の信頼性が高い)
- 出版年が2022年で比較的新しい
関連:『小学館版 学習まんが 日本の歴史』の特徴・他の漫画との違いをまとめた
24巻の『平成の30年』のみ、2018年出版というだけで、23巻までは1998年に描かれたものなので要注意。
なので、最新の研究成果を反映しているのかちょっと不安ではあります。
あと、小学館の『学習まんが少年少女 日本の歴史』は37年にもわたるベストセラー。
累計2000万部を超える学習漫画で、多くの人に読まれたという安心感は一応あります。
ちなみに、慶應大学に合格した「ビリギャル」が愛用していたらしいです。(正直「だからなんだ」って感じですがw)
ポイント
- 累計2000万部を超える学習漫画
- ビリギャルが愛用していたらしい
講談社:『学習まんが 日本の歴史』
値段 | 約18,700円(20巻セット) 約935円(1冊バラ売り) |
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Kindle版(電子書籍) | あり |
出版社 | 講談社 |
出版年 | 2020年 |
もちおのおすすめ度 | ※実際に買ってレビューしてから追記します! |
2020年7月に講談社創業110周年記念企画として発売された学習漫画です。

漫画の下にマメ知識が書かれています。全ページに書かれているっぽいので、すべて合わせると超膨大な量(←こんなにたくさん集めたのはマジすごい)。
ただ、マメ知識といっても重箱の隅をつつくような細かいマニアックなトリビア的な内容ばかりではないです。
どちらかというと高校の日本史の教科書に書かれているような重要な内容が多い印象。このマメ知識をしっかり読み込めばかなり歴史の理解が深まるはず。

1話ごとの冒頭に「なぜ〜なのか?」「〜はどう変化したのだろうか?」って感じで問い(発問)が書かれています。
「学習漫画を使ってガッツリ勉強するぞ!」って意欲的な人は、このトビラの問いに文章や口頭で答える!っていうトレーニングをするとむっちゃ力がつきそうな感じがします(←この発問自体が、定期テストや受験の記述問題で出てきそうな問いっぽいので)。
講談社『学習まんが 日本の歴史』の特徴(アピールポイント:他の漫画との違い)
- マメ知識が大量に載っている(→歴史の理解が深まる)
- 1話ごとのトビラに発問が書かれている(→論述のトレーニングができる)
- 出版年が2020年で比較的新しい
関連:講談社『学習まんが 日本の歴史』の特徴・他の漫画との違いをまとめた
集英社:『集英社 まんが版 日本の歴史』(文庫版)
引用:Amazon
値段 | 約7,150円(10巻セット) |
---|---|
著者 | 集英社 |
出版社 | 集英社 |
出版年 | 2007年 |
もちおのおすすめ度 | ★★★☆☆ |

最初に紹介した『集英社 学習まんが 日本の歴史』 の古いバージョンを文庫化したものです。
文庫ですのでカラーページはありません(モノクロ)。
2007年に描かれたものなので、内容的に少し不安があります。
でも、文庫サイズの学習漫画はめずらしいので、サイズで選びたい人にとっては良いのかも。
あと、安いのが良いです!
中学校の教室にこの学習漫画も置きましたが、この文庫タイプの方を好んで読む人もいました。
ポイント
- 文庫サイズ
- 安い
学研プラス:『学研まんが NEW日本の歴史』

引用:Amazon
値段 | 約13,200円(14巻セット) |
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著者 | 大石学(監修) |
出版社 | 学研プラス |
出版年 | 2012年 |
もちおのおすすめ度 | ★★★☆☆ |


2021年2月にリニューアルされて、各巻にDVDが付き、ハードカバーからソフトカバーに変更されました。漫画の中身や値段は変わっていません。

全ページオールカラーです。
全てのページがカラーで描かれているので、漫画のストーリーの中により入り込みやすい気がします。
ポイント
- オールカラー
- DVD付き
関連:『DVD付 学研まんが NEW日本の歴史』の特徴・他の漫画との違い
小学館:『日本史探偵コナン』

値段 | 約12,936円(12巻セット) 約11,500円(Kindle版12巻まとめ買い) |
---|---|
著者 | 青山剛昌 |
出版社 | 小学館 |
出版年 | 2018年 |
もちおのおすすめ度 | ★★☆☆☆ |

本編の漫画部分と、1話1話の間に挿入されている解説部分とに分かれています。

本編の漫画部分はぶっちゃけ歴史の勉強にはほとんどならないです。

一方、1話1話の間に挿入されている解説部分はかなり良くできています。
つまり、この『日本史探偵コナン』は、
- 漫画部分を読むだけだと歴史の勉強にはほとんどならないけど、
- 解説部分もしっかり読むとそれなりに勉強になる
って感じの学習漫画。
ただ、いくら解説部分が充実しているとはいえ高校受験の勉強用としては不十分すぎです。内容が網羅されていないので。

小学生〜中学2年生が歴史の勉強の取っ掛かりとして読むならアリ!って感じの学習漫画。
ポイント
- 漫画としては、「さすがコナン」って感じで面白い
- 歴史の勉強用としては、小学生レベル(高校受験の勉強用としては不十分すぎ)
朝日新聞出版:『歴史漫画タイムワープシリーズ 通史編』
引用:Amazon
値段 | 約17,160円(14巻セット) |
---|---|
著者 | チーム・ガリレオ |
出版社 | 朝日新聞出版 |
出版年 | 2018年 |
もちおのおすすめ度 | ★★☆☆☆ |
この学習漫画は、正直言って勉強向きではありません。
ただ、小学生低学年~中学年くらいの子供にとってはとっつきやすい漫画かも。

引用:Amazon
読者と同じ現代の子どもたちが、過去にタイムワープして歴史を体験する、というテーマで描かれた漫画。
ギャグ要素があったりと、楽しみながら歴史に触れることができます。
この記事で紹介した他の学習漫画よりも圧倒的に子供向けなので、歴史嫌いな子供にプレゼントすると良いかもです。
ポイント
- 圧倒的に子供向け
日本の歴史漫画の選び方(僕はこうやって選んだ)
最後に、歴史漫画の選び方について説明します!
結論を先に言うと、ぶっちゃけどれでもOKです。
買った後に他の学習漫画と読み比べることなんてないんですよね。
だから、「やっぱりこっちにしておけばよかった」って後悔することはないんです。
親御さん的には「自分の子供は投げ出さずに読んでくれるかな?」って心配になるかもしれません。
が、漫画の種類がなんであれ、投げ出す人は投げ出すし読む人は読みます。(残酷な事実)
でも、途中で投げ出したとしても、中学生、高校生、大学生、大人になった時にまた読み始めることだってあり得ます

歴史の学習漫画って値段がむちゃくちゃ高いですが、それは「長く使うこと」を想定しているからでもあるんです。
(だからハードカバーで作ってあることが多い←今は軽くて小さいソフトカバーがトレンドだけど)
っていうことで、「投げ出さずに読んでくれる学習漫画はどれだろう?」って考えてもあんまり意味がありません。
どれでもOKです
自分のフィーリングで「これが良い!」って思ったら、それでOKです!!
あれこれ悩む時間がもったいない。さっさと買った方が良いです!(脅迫w)
ちなみに僕は、「大学受験の時にお世話になった野島博之さんが関わっている漫画なら間違いない!」って思って、
『集英社 学習まんが 日本の歴史』にしました
ただそれだけの理由。で、全然後悔してないです!
↑コンパクト版は軽いのでおすすめです。
というわけで、あんまり悩みすぎず直感で「これ!」って決めるのをおすすめします!!
まとめ

【集英社】 | 最新の研究を反映 & 近現代史の内容が濃い【おすすめ】 |
---|---|
【角川】 | ナレーションが多めで読み応えがある |
【小学館】 | 山川出版社の執筆者が監修 & 近現代史の内容が濃い【おすすめ】 |
【講談社】 | マメ知識が豊富で歴史の理解が深まる |
【集英社】(文庫版) | 文庫サイズの漫画が欲しい人向け |
【学研プラス】 | オールカラー & DVDがついている |
『日本史探偵コナン』 | コナンが好きな人向け(歴史の勉強にはあまりならない) |
【朝日新聞出版】 | 他の漫画よりも圧倒的に子供向け(中学生以上にはキツイかも) |
世界史の漫画についてはこちら
日本の歴史解説ブログ・YouTubeはこちら
おすすめの学習漫画まとめ
日本の歴史の漫画
世界の歴史の漫画
まとめ方が上手ですね!とても参考になりました!
どれでもいいという結論も素晴らしいです。
結局、受験にはどの漫画でも足りませんし(最低限、問題集は必要ですからね)、興味を持ってもらったり、流れをつかんだり、人物をイメージしたりする手助けになるという目的で考えていたので、子供が気に入ったものを買うことにしました。