「勉強になる映画だ!」って思った映画を元社会科教員が紹介【歴史】
僕が今まで観た映画の中で「勉強になる映画だなあ!」って思った映画を紹介します(どんどん追記していきます!)。
※大人に限らず、中学生・高校生でも楽しめるはず!
アメリカ社会
グリーンブック
監督 | ピーター・ファレリー |
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上映時間 | 130分 |
公開年(日本) | 2019年 |
1960年代のアメリカ合衆国での黒人差別(人種隔離政策)を扱った、実話にもとづく映画です。
映画タイトルになっているグリーンブックは、自動車で旅行するアフリカ系アメリカ人向けの旅行ガイドブック「黒人ドライバーのためのグリーン・ブック」から。
当時の黒人は公共交通機関から隔離されていたので、自動車を使って移動することが多かったらしいです。
ところが、移動途中に立ち寄るガソリンスタンドやホテルやレストランで黒人差別に遭うことが多かったので、その対処のために黒人向けの旅行ガイドブック「グリーンブック」が作られたとのこと。
この映画では、礼儀正しい黒人のピアニストと粗暴な白人のボディガードが、自動車で8週間のコンサートツアーに旅立ちます。
普通に面白いし、すごく考えさせられる映画でした。
ドイツ社会
シンドラーのリスト
監督 | スティーヴン・スピルバーグ |
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上映時間 | 195分 |
公開年(日本) | 1994年 |
第二次世界大戦時のドイツによるユダヤ人虐殺(ホロコースト)を扱った、実話にもとづく映画です。
ドイツ人実業家オスカー・シンドラーが自身が経営する工場で1,000人以上のユダヤ人を雇い、絶滅収容所送りを阻止して命を救うストーリー。
第二次世界大戦で人間が行ったことの闇の部分と光の部分をともに学べる映画だと思いました。純粋に映画としてもすごく面白いです(映画のスケールがでかい)。
テーマ曲はよくフィギュアスケートの曲に使われているので、知っている人も多いかも(宮原知子選手の演技大好き)。
ライフ・イズ・ビューティフル
監督 | ロベルト・ベニーニ |
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上映時間 | 117分 |
公開年(日本) | 1999年 |
第二次世界大戦時のドイツによるユダヤ人虐殺(ホロコースト)を扱った映画です。
『シンドラーのリスト』とは違って、わりと明るい感じ(喜劇仕立て)でユダヤ人の強制収容所生活が描かれていて、悲壮感を感じさせない映画になっています。
ただそれは、息子が強制収容所の真実を知って怖がらないように、主人公(父)が必死に嘘をついたり明るい話をしたりしているから。絶望の淵ですら我が子のことを必死に思う親心に胸を打たれます。
日本社会
蟹工船
監督 | SABU |
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上映時間 | 109分 |
公開年(日本) | 2009年 |
1929年に発表された小林多喜二の小説『蟹工船』を映画化した作品です。
『蟹工船』はいわゆるプロレタリア文学の代表作。オホーツク海でカニをとって船内で加工する蟹工船の様子を通して、第一次世界大戦後に激化した階級対立や、当時の労働者が置かれていた状況が描かれています。
※プロレタリア文学=1920〜1930年代前半にかけて流行した、労働者や農民の現実を描いた文学。
映画として面白いかっていうとぶっちゃけ微妙だなって思ったんですけど、1時間49分で終わるし、日本の歴史・文学を(ざっくり)学ぶっていう意味ではおすすめです。
ヤクザと家族 The Family
監督 | 藤井道人 |
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上映時間 | 136分 |
公開年(日本) | 2021年 |
ヤクザをテーマにした映画です。
主人公(綾野剛)の成長と組長(舘ひろし)の老化とともに、ヤクザの実態が1999年、2005年、2019年の3つの時代から描かれています。舘ひろしがむっちゃカッコいい。
暗くてひたすら救いのない映画で、観た後は気が滅入ってしまったんですけど、暴力団の実態と暴力団に対する社会の態度についてなんとなくわかって勉強になりました。
今の日本の法制度だと、(映画で描かれているように)暴力団に入る選択肢をとる人は限りなく少なくなっていそう。
でも一方で、今の日本の法制度のせいで「暴力団をやめたくてもやめられない」っていう状況に陥っている人も少なくないのでは?って気がしました。
韓国社会
KCIA 南山の部長たち
1979年の朴正煕大統領暗殺事件(民主化デモの鎮圧を命じた直後、側近の中央情報部長に暗殺された時件)をテーマにした映画。
韓国の政治のドロドロ感がよくわかる。怖い。
タクシー運転手 ~約束は海を越えて~
1980年に起きた光州事件(民主化運動を軍が武力弾圧した時件)をテーマにした映画。
笑いも感動も学びもある映画で超おすすめ。
1987、ある闘いの真実
1987年、韓国で起きた民主化運動をテーマにした映画。
「これ実話かよ・・・っていうか30年前かよ、最近じゃん・・・」ってビックリした。と同時に、こんな大事件を知らずに今まで生きてきたことが恥ずかしくなった。
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