【集英社版 学習まんが日本の歴史レビュー】セリフが練られていて深い。質が高い
2016年に発売された『集英社 学習まんが 日本の歴史』。
角川(←2025年に内容が最新研究に合わせてアップデート)や小学館(←2022年発売)と比べるとやや古くなってきたなあ、という感じなのは事実だが、それでも集英社版には独特の良さがある。
ということで集英社の日本史マンガを紹介する。
『集英社版 学習まんが日本の歴史』は質が高い

内容が本質的
集英社の漫画は日本の歴史の中で超大事な部分、本質的な部分を伝えることを強く意識して作られているという印象。ただ歴史的事項を大量に羅列したり、大量のテキストで説明過多になったりしないように注意して、「マンガとして楽しめる適切なボリュームで、歴史の核心を突こう」みたいな感じ。

このあたり、
- 日本史の予備校講師として実力者の野島博之氏が総合アドバイザーを務めた
- マンガ作りが得意な集英社のスタッフが編集した
ことが大きいと思う。
このマンガの総合アドバイザー野島博之氏は、東大文学部史学科出身で、東大日本史対策の第一人者。
東大の入試問題は細かい知識よりも「歴史の本質的な理解」を問う問題なので、東大日本史を長年研究してきた野島氏には「超大事なのはここだよね」っていう勘所があるんだと思う。
その歴史の急所を見極めるセンスが、この集英社の漫画にもいい形で反映されている。そこにマンガ作りのプロである集英社のスタッフの編集力が合わさって、「短い文章で端的にサラッとだけど、深いこと書いてあるなー」っていう作品になった、って感じ。

細かすぎず、詳しすぎず
「教えるプロ」が漫画作りに大きくコミットしたことで、膨大な歴史的事実の中から「特に重要なポイント」を抽出し、凝縮する作業が徹底されている印象。
内容の取捨選択がうまく、文章量がそこまで多くならないように作られているから、小学生や中学生でも読みやすい。「小学生にはわからないよな」って子供扱いするんじゃなくて、小学生にもわかるように丁寧に説明しようとしているところが好印象。
そして高校生、大学生、大人へと、年齢を重ねて歴史の理解が深まるほど、「うわーいいこと書いてあんなー、深いなー」って楽しめる。一つ一つのセリフにムダがないというか、ものすごく練りに練って紡ぎ出されたセリフだなあって思う。かなりこだわって作ったはず。

僕自身、日本史を使って東大受験をしたんだけど、この漫画を読むと受験生時代を思い出す。東大対策の中で「ここが大事!」って学んだ内容が漫画の中にたくさん盛り込まれていて、受験生の時にこの漫画があればもっと勉強がはかどったのに、って思う。

大学受験にも使えるし、大人の学び直しにも使える

近現代の内容は全20巻中8巻と、かなり充実している。受験では近現代史の比重が大きいし、社会人にとっても大昔に対する理解よりも現代に対する理解の方が大事。集英社の日本史マンガは、高校生にとっても大人にとっても役に立つ。
まあ角川・小学館も近現代の内容を充実させているから、集英社に限った話じゃないけれど。

値段は安い
値段は18,590円(税込)。角川や小学館よりも安い。これだけクオリティが高いのに。意味がわからない。
ってことで、角川の漫画もいい商品だなとは思っているけれど、迷ったら集英社のやつを選んでおけば問題ないと思う。
ちなみに1冊ずつ購入することもできる。ただ、バラで買う場合はセット特典はつかないので要注意。
集英社版はバランスがいい。おすすめ

ただ歴史的事項を羅列しただけの漫画ってわけではなく、歴史の学習内容の中で超大事なところをしっかりと伝えようとしてくれている漫画。
角川のやつもいい漫画だと思うけど、僕は集英社版を推す。
買うならコンパクト版がおすすめ
Kindle版はどこでも読めて便利
ちなみに『集英社 学習まんが 日本の歴史』にはKindle版もある。スマホやタブレットなどいろんな媒体でどこでも読めて結構便利。






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