参考書・問題集

高校地理のおすすめ参考書・問題集を東大卒元社会科教員が紹介

望岡 慶(もちお)
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マイナー科目ゆえに、高校地理に関する情報は充実している…とは言い難い。ということで、高校地理のおすすめ参考書・問題集について説明します!

モチオカ
モチオカ

簡単な経歴:千葉生まれ → 公立中 → 公立高 → 浪人 → 東大(教育) → 東大院(教育学) → 中学教員(公立) → ブロガー

中学地理の参考書・問題集はこちら

おすすめ3点セットはこれ

急いでいる人へ。僕のおすすめは次の3点セット。

これで共通テスト対策は十分。

学校の定期テスト対策だけだったら、資料集とデータブックはわざわざ買い足す必要はなく(学校で配られたものを使えばOK)、参考書だけで十分です。

高校地理の参考書リスト

以下、いろんな参考書についてポイントを厳選して紹介します。

【良い】『宇野の最速でわかる地理』

後述の『村瀬のゼロからわかる地理B』が絶版になり、宇野仙氏が著者となってリニューアルされました。『村瀬のゼロからわかる地理B』の内容をベースに、宇野仙氏の視点で加筆されている、という感じです。

迷ったらとりあえずこれを選べばOK。解説が丁寧。カラーでわかりやすいです。

ただ、旧バージョンの『村瀬のゼロからわかる地理B』に引き続き、構成面で微妙なところがあり、これが高校地理の参考書のNo.1なのか・・・と複雑な気持ちにはなります。

あと、ザ・受験参考書って感じで、情報をひたすら詰め込んだ印象があります(共通テストとかどこかの大学で出題されたものをひたすら詰め込んだ感)。情報量が多くページ数が膨大なので、全部を理解するのは大変だと思います。

正直、リニューアルされてもこれかー・・・と残念なところはありますが、情報量と解説の丁寧さの点ではこれ以上の参考書は現状ないので、まあこれを買っておけばOKです。しっかり読み込めば共通テスト地理の対策は十分にできます。

【良い ※絶版】『村瀬のゼロからわかる地理B』

※絶版になり、『宇野の最速でわかる地理』にリニューアルされました

値段約1,700円(系統地理編)
約1,700円(地誌編)
著者村瀬哲史
出版社学研プラス
出版年2018年
もちおのおすすめ度★★★★★

迷ったら、とりあえずこれを選べばOKだと思います。

共通テスト対策・二次試験対策のベースとなる知識・考え方を解説してくれている良書。「学校の定期テスト対策をしたい」「センター試験の地理対策をしたい」「私大・国公立の地理対策をしたい」という全ての思いに応えてくれます。

ってかこの参考書も正直微妙な部分は多々あるんですけど、これ以上にいいやつが存在しない。

「なんでそうなるのか」の説明が丁寧で、良い意味で親切すぎる参考書です。「階段をひとつずつのぼるように」説明してくれる感じ。イラスト・図・表もわかりやすい。

僕が高校生だった頃は出版されていなかった本なので、受験生の時に使ったわけではないのですが、、、社会科教員になってから授業を作る時の参考にさせてもらいました!

関連:『村瀬のゼロからわかる地理B』を東大卒の元社会科教員がレビュー

【最高 ※絶版】『権田地理B講義の実況中継』

値段(上)約1,100円
(下)約1,100円
著者権田雅幸、佐藤裕治
出版社語学春秋社
出版年1997年
もちおのおすすめ度★★★★☆

古い本なのですが、地理の考え方を学ぶことができる超おすすめの参考書です。

高校地理で必要な知識を網羅的に解説している参考書ではなく、高校地理で必要な考え方のエッセンスを解説している参考書って感じ。

僕はこの本に「地理は暗記じゃないぞ」ってことを教えてもらいました。

著者の権田さんが亡くなられたこともあって、もうほぼ絶版になりかけているっぽいので、在庫があるうちに早めに入手しておくことをおすすめします。

【良い】『地図と地名による地理攻略』

値段約1,700円
著者権田雅幸
出版社河合出版
出版年2007年
もちおのおすすめ度★★★★★

さきほど紹介した権田さんの地図帳です。

普通の地図帳だと、小さな都市や川の名前まで書いてあってごちゃごちゃしすぎていますが、『地図と地名による地理攻略』は「必要な情報」だけ書かれているので、すっきりしていて勉強しやすいです。

あと、普通の地図帳とはちがって解説付きの地図帳です。いろんなことと結びつけながら地形や都市について理解できるので、暗記しやすくなります。外国に関する教養も深まる。

僕も受験生時代に愛用していました!これは超おすすめ!

ただし、2007年出版ですでにかなり古くなっているのが難点・・・

関連:『地図と地名による地理攻略』レビュー:丸暗記から解放し教養を深める地図帳

【普通】『地理総合、地理探究の点数が面白いほどとれる本』

参考書というより、予備校講師の授業をそのまま文字起こしして本にまとめましたよ、って感じです。

「実際に講師が生徒に説明している感じ」の文体で書かれていて、読みやすいと思います。教科書や普通の参考書の硬い文章は苦手な人におすすめかな。

【不要】『自然のしくみがわかる地理学入門』

値段約1,000円
著者水野一晴
出版社KADOKAWA
出版年2021年
もちおのおすすめ度★★★☆☆

高校地理の参考書っていうよりは一般向けの本なのですが、「地理って面白いなあ」って思うきっかけになる本だと思ったので紹介します。

僕が社会科教員になってから授業を作る時の参考にさせてもらっていました!

「地理ってつまんない」って思っている人におすすめ。受験勉強には不要です。

【不要】『人間の営みがわかる地理学入門』

値段約1,000円
著者水野一晴
出版社KADOKAWA
出版年2022年
もちおのおすすめ度★★★☆☆

ひとつ前で紹介した本の「人間の営み」バージョン。結構面白い。

受験勉強には不要です。

【良い】『新詳 資料地理の研究』

値段約1,000円
著者帝国書院編集部
出版社帝国書院
出版年2021年
もちおのおすすめ度★★☆☆☆

「これ以上くわしい高校地理の参考書はない!」って感じの本。

ものすごく詳しく書かれていて良い参考書ではあるけれど、普通の受験生にはtoo muchな本。地理受験生は「持っていて損をする」ことはないと思いますが、かといって「必須ではない」…という感じ。

東大受験生はよく持っています。ただ、ぶっちゃけ持ってなくても合格点には到達できます。

教員採用試験に向けて改めて「受験勉強」をした時に、いろんな地理の参考書を探したけど、これほどくわしい解説が載っている地理の参考書を他に見つけることができませんでした。最高水準の地理の参考書であることは間違いありません。

「問題演習をしながら、くわしく知りたい部分を調べるために辞書的に使う」のがおすすめ。

関連:地理参考書の最高峰『地理の研究』を社会科の元教員がレビューする

【良い】『図説地理資料 世界の諸地域NOW』

地理の資料集です。アジアとかヨーロッパなど、各地域の写真や図表がたくさん載っています。写真がキレイだし、「へえー」って思う小ネタもそこそこ載っているので、僕は結構好き。大人向けの読み物としても面白いです。

地誌を強化したい人におすすめ。ただ、すでに高校で地理の資料集が配られている人がわざわざ追加で買う必要はないと思います。

高校地理の統計データブックリスト

【必須】『データブック オブ・ザ・ワールド』

高校地理を勉強する人にとって必需品。地理を勉強するうえでデータを参照するのは必須なので、持っておかなきゃダメです。地理をマジメに勉強していると「○○のランキングってどんな感じなんだろ?」って思うことがわりとあるので。

って言っても、ぶっちゃけそんなに頻繁に見るわけではないんですけど・・・。ただ、なかったらなかったでなんだかんだ不便です!持っておくべし!

ちなみに、『データブック オブ・ザ・ワールド』の末尾には各国の解説が載っていて、これがかなりのページ数を食っています。だから結構分厚いです。

「もっと薄いものが欲しい(=各国の解説はいらない)」「持ち運びできるものが欲しい」っていう人には、同じ山川出版社から出ている『地理統計要覧』がおすすめです。

【良い】『日本国勢図会』『世界国勢図会』

『データブック オブ・ザ・ワールド』をさらに詳しくした統計データブックって感じです。

社会科教員なら必携だけど、受験生におすすめするかというと微妙なライン。

この統計データブックから入試問題が作られることが多々あるので、そういう意味では持っておいて損はしないと思います。あと、各テーマの冒頭に解説がついているのがいい。

ですが、地理の受験勉強にはtoo muchかなあと思います。受験に必要な情報だけが厳選されているわけではないし、値段が結構高いので。基本的には『データブック オブ・ザ・ワールド』を買っておけば十分だと思います。

【良い】『大学受験対策用 地理データファイル』

『データブック オブ・ザ・ワールド』を薄くした統計データブックって感じです。持ち運びが便利。

山川出版社ではなく帝国書院が出しています。山川出版社のものが欲しい人は『地理統計要覧』がおすすめ。

高校地理の問題集リスト

【良い】『共通テスト総合問題集 地理総合,地理探究』

値段約1,500円
著者河合塾地理科
出版社河合出版
出版年2024年
もちおのおすすめ度★★★★☆

1冊で地理の全範囲をカバーするように構成されているので、知識をまんべんなく身につけることができる問題集。

地理の問題集は、共通テスト用の問題集で十分だと思います。

解説をよく読めば、論述のネタも吸収できます。

大学受験生の時にいろんな予備校が出版している問題集をやったのですが、河合塾が出版しているセンター試験用の問題集(今は共通テストだけど)が質が高い印象でした。

おすすめ!

【良い】『実力をつける地理100題』

値段約1,400円
著者Z会出版編集部
出版社Z会
出版年2010年
もちおのおすすめ度★★★★☆

網羅的に地理の基礎知識を確認することができる問題集。

構成はこんな感じ。

  • 系統地理が50題(各項目5題ずつ)
  • 地誌が40題(各地域5題ずつ)
  • 実際の入試問題が10題(うち5題が論述問題)

「高校地理でしっかりとした実力をつけたいならこの問題集かなあ」といった感じ。

「まあ確かに難しい問題もあるけど、細かすぎる知識が問われることはほぼない」って感じなので、地理対策をガッツリするなら必携の問題集と言えるかもです。

関連:『Z会 実力をつける地理100題』レビュー:最高の地理問題集?【東大もOK】

【微妙】『地理B一問一答【完全版】』

値段約1,300円
著者山岡信幸
出版社ナガセ
出版年2024年
もちおのおすすめ度★★★☆☆

地理の一問一答問題集の定番。

地理の勉強に一問一答問題集は必要ないと思っているので、買わなくていいと思います。

ただ、どうしても一問一答の問題集がほしかったらこれを買っておけばOK。(結構売れているみたいなので)

【微妙 ※絶版】『東大地理問題演習』

値段約2,200円
著者高橋和明
出版社ナガセ
出版年2010年
もちおのおすすめ度★★★☆☆

東大地理の論述対策をしたかった必需品!って感じの本。

※二次試験で地理を使うわけではない人にとっては必要のない本

解説は超充実していますけど、親切ではないので要注意です。

大学受験生の時にこの著者の授業を受けた経験があって、この問題集の元になっているだろうテキストをやり込んだ経験があるのですが、実際むちゃくちゃ力がつきました(入試本番で45点/60点満点を取った)。

2010年以降、新しいバージョンが発売されていないのがとても残念です・・・!

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千葉で生まれる → 公立中学校 → 公立高校 → 1年間浪人 → 東大(教育学部) → 東大院(教育学研究科) → 修士課程修了(教育学) → 公立中学校の教員に → 退職 → ブログをがんばる
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