地理を勉強する時の、3つの注意点
今回は「地理をどうやって勉強すればいいのか」について、僕が考えていることをお話ししたいと思います。
自己紹介:地理の実績
僕は大学受験の際、センター試験と二次試験の両方で地理を選択しました。
センター試験の地理は9割、二次試験でも約8割、得点できていたので、地理は結構得意だったと思います。
また最近は、ある塾から依頼を受けて地理の解説動画を数十本作りました。共通テストの解答解説動画も頼まれたので、センター試験から共通テストまで大体20年分の問題を実際に解きました。今でも大体9割ぐらいの得点が取れていたので、実力はそんなに落ちていない(むしろ上がっている?)と思います。
そんな自分が考える受験地理の勉強法を、この記事に残しておこうと思います。
地理の勉強の大前提
大前提として、教科書を最初から順番に勉強していけばOKです。
・・・つまらない結論になってしまいますが、受験だけを考えるなら結局これが基本になります。
ただ、これだけでは「そんなのわかってるよ」って感じだと思うので、教科書を使って勉強する上での注意点を3つお話しします。
地理を勉強するときの3つの注意点
①何をやっているかを見失わない
1つ目は、「今、自分が何をやっているかを見失わない」ことです。
そのためにはまず、地理がどういう科目なのかを理解する必要があります。
地理はどういう科目なのか?
地理とは、「フィールド(場所)」と、そこで活動する「人間」、この2つの関係を捉える科目です。人間の活動だけを見るのではなく、必ず場所と関連づけて見る。「こういう現象は、こういう地域で多い」といった見方をするのが地理です。
この前提を踏まえると、地理の教科書がどう構成されているかが見えてきます。
地理の教科書はどう書かれているのか?
中学校の地理の教科書も、高校の地理の教科書も、基本的に「フィールドの特徴」→「人間の活動の特徴」という順番で書かれています。
高校地理で言うと、まず地球の地形や気候など、人間が活動する場としての地球の特徴が解説されます。そのあとに、その地球上で人間がどう活動しているか、農林水産業、工業、第3次産業といった産業、交通・通信、貿易などが書かれます。人口に関するパートも、活動している人がどこに、どう分布しているかという話です。
このように、大まかな概論(系統地理)を勉強したあとに、各地域について細かく勉強する(地誌)という構成になっています。
教科書の後半に書かれている地誌では、具体的な地域ごとに同じことをもう一度やります。たとえば中国について学ぶパートなら、最初に「中国というフィールドの特徴」が書かれ、そのうえで「その場所で人間がどう活動してきたか」が続きます。東南アジアでも同じです。各地域の気候や地形の違い、そして歴史的な経緯と、その地域の人間の活動の特徴の関係を捉えます。
高校の教科書だけでなく、中学校の教科書も同じ構成で書かれています。
何のための知識なのか?
「何を勉強しているのかを見失わない」というのは、たとえば地形の勉強をしているときに、「これは何のためにやっているのか」を意識するということです。
地形の特徴が人間の活動に影響を与えるからこそ勉強しているのであって、単に地形そのものを勉強するなら、それはただの理科(自然科学)になってしまいます。そうではなく、必ず人間の活動と結びつけて捉える。それが地理です。
社会科は、人間について、人間の活動について、人間の集団としての社会について考える科目です。
自然現象を相手にする理科とは違います。だから、フィールドの特徴を勉強しているときも、「これは結局、人間の活動に結びつく前提の内容なんだ」と意識しながら勉強する。この意識が大事です。
②内容の重要度には差がある
2つ目は、教科書に書かれている内容には重要度の重み付けの違いがあるということです。
たとえば地形で言うと、氷河地形は地球上で存在・影響する地域が限られているため、出題頻度や重要度は相対的に低くなります。
一方で、河川地形に関する話はかなり重要です。人間は活動する上で水が必要です。飲み水や、農業に使う水など、水は不可欠です。だから人間は川の近くに住みます。ただ、川の近くに住むと自然災害のリスクも出てくる。こうした内容は、氷河地形より出題頻度も重要度も圧倒的に高くなります。
このように、教科書に書かれている内容はすべて同じ重要度ではありません。ここを理解し、意識して勉強することが大事です。
教科書・参考書よりも授業の方が有効
ただ、これから地理の勉強を始める初学者が、独学でこの重み付けを判断するのは困難です。すべてが同じくらい大事に見えてしまうと思います。
だから、重要度の重み付けについては、誰かに教えてもらうのが近道です。
そのために参考書を使う人も多いと思いますが、参考書は「入試に出るものは全部載せよう」とする傾向があります。「この参考書をやれば入試問題に対応できます」と売り出したいので、何でも詰め込んでしまう。結果として、重要度の違いがかえって分かりづらくなっています。
なので、参考書だけに頼るより、入試地理の全体像を把握している人の解説を通じ、「どこが本当に重要なのか」の強弱を学び取っていくのが最も効率的です。
重要度の重み付けについて、僕が運営する社会科チャンネルでお伝えしていけたらと思っているので、よかったらチャンネル登録してください。
③意味的な関連づけをする
3つ目は、意味的な関連づけをしながら勉強するということです。
人間の理解や記憶は、関連づけによって促進されます。何の結びつきもない単語や、ただの数字の羅列は覚えにくいですが、語呂合わせをしたり、数字自体に意味があると分かったりすると、急に覚えやすくなります。意味がわかると、人間は理解できるし、記憶できるようになります。
だから、意味的な関連づけをしながら勉強するのが大事です。地理の学習では、一つ一つの内容を単体で理解し記憶するのではなく、「なぜこの地域でこの産業が盛んなのか」「なぜこの気候になるのか」などと、理屈(因果関係)や類似で結びつけて理解することが重要です。
最近の教科書や参考書は、こういう関連づけをしながら書かれているものが増えてきているので、ぜひ利用してほしいと思います。
また、僕が運営する社会科チャンネルでも意味的な関連付けをしながら地理の解説をしたいと思っているので、よかったらチャンネル登録してください。

最初は大変だけど、耐えよう
この意味的な関連づけは、初めて勉強する人にとってはなかなかしんどいです。
勉強を始めたばかりの段階では、知識の点が少ないため、関連づける元になるものがないからです。
でも、基礎知識がある程度身につくと、その基礎知識と結びつけられるようになって、理解しやすくなってきます。
最初はつらいですが、あきらめずに知識の点(星)を打ち続けていくと、ある瞬間にそれらが線でつながり、「星座」のように全体像が見えてくる時期が必ず訪れます。頑張ってください。
まとめ
以上、注意点は3つです。
- 地理の構造を理解し、いま何をやっているかを見失わない。
- 地理の内容には重要度の重み付けがあることを理解する。
- 勉強するときに意味的な関連づけをする。一つ一つの情報を結びつける。
これを1人でやるのは難しいので、社会科チャンネルでお話ししていきたいと思います。
補足:系統地理と地誌、どちらから始めてもいい
地理の勉強をするにあたっては、最初にお話しした「教科書を初めから順に勉強する」というのが基本になると思います。王道の進め方は「系統地理(自然環境や産業などの概論)」から「地誌(各地域の解説)」へと進む順番です。
が、これだと最初の方はかなり退屈します。いきなり火山地形、氷河地形、カルスト地形といった地形の勉強から入ることになって、つまらない。1学期で地理嫌いになる人も少なくありません。教科書の構成上、仕方ないのですが。
そこで個人的に提案したいのが、先に地誌、つまり中国、東南アジアといった具体的な地域について勉強するという順番です。
具体的な地域の文化などを勉強する方が、「インドってこんな感じなのか」「ヨーロッパってこんな感じか」「アメリカってこんな感じか」とわかって、楽しみながら勉強できます。
地誌から入って、前の方に書かれている系統地理の内容は、あとから振り返って勉強していく。そういうやり方でもいいと個人的には思います。
というか、各地域について学ぶ際に、必ず前の方に書かれている系統地理の内容が必要になってきます。必要性がわかった上で原理原則を勉強した方が、頭に入りやすいんじゃないかなと思います。
目指すは村瀬超え
というわけで、社会科チャンネルで地理の動画も本腰を入れて投稿していこうと思います。
現在、地理の教員というと、村瀬さんという方が一番有名みたいな感じになっていますが、その村瀬超えを目指して頑張っていこうと思います。
現在、僕は日本史の動画ではそこそこ知られていると思うので、地理でも知られることを目指して頑張ります!村瀬超えを目指したいので、よかったらチャンネル登録お願いします。





